第一三共 社長COOに奥澤CFO、眞鍋氏は会長兼CEOに
第一三共は1月31日、取締役専務執行役員 経営企画・管理本部長CFOの奥澤宏幸氏が4月1日付で代表取締役社長兼COO(最高執行責任者)に就任すると発表した。現社長の眞鍋淳氏は代表取締役会長に就き、CEO職は続ける。2025年度までの中期経営計画で掲げる目標の達成に向け、経営・執行体制の強化を図る。奥澤氏は1986年に三共(現第一三共)に入社。アジア・中南米を担当するASCAカンパニーのプレジデントなどを経て、2021年4月からCFOを務めている。60歳。
SGLT2阻害薬「ジャディアンス」慢性腎臓病への適応拡大を申請
日本ベーリンガーインゲルハイムと日本イーライリリーは1月31日、SGLT2阻害薬「ジャディアンス錠」(一般名・エンパグリフロジン)について、慢性腎臓病への適応追加を申請したと発表した。申請は、日本人612人を含む6609人の患者を対象に行った臨床第3相(P3)試験の結果に基づく。SGLT2阻害薬では、アストラゼネカの「フォシーガ錠」と田辺三菱製薬の「カナグル錠」が慢性腎臓病の適応を持っており(カナグルは2型糖尿病合併)、承認されれば慢性腎臓病に対する3剤目のSGLT2阻害薬となる。
住友ファーマ、23年3月期通期予想を修正
住友ファーマは1月31日、2023年3月期の通期予想を、売上収益5630億円(従来予想比410億円減)、営業利益270億円の赤字(従来予想は300億円の赤字)に修正したと発表した。売上収益は、想定為替レートを引き下げたことや、北米事業で抗精神病薬「ラツーダ」などの売上高が想定を下回ることで、従来予想から減少。為替レートの見直しで費用が減少することから赤字幅は縮小する。一方、22年10~12月期に為替差損として312億円を計上したことで、純利益は従来予想から200億円マイナスとなり、350億円の損失を見込む。
KMバイオ 新型コロナワクチンの小児P3試験開始
KMバイオロジクスは1月31日、開発中の新型コロナウイルスワクチン「KD-414」について、小児対象の国内P3試験を開始したと発表した。生後6カ月から12歳未満の540人を対象に、KD-414を2回接種した際の免疫原性と安全性を確認する。試験は来年9月までを予定。同ワクチンは不活化ワクチン。成人向けでは2023年度の申請を見込んでいる。
第一三共 ダトポタマブ デルクステカン、非小細胞肺がん1次治療でキイトルーダ併用のP3試験開始
第一三共は1月31日、抗TROP2抗体薬物複合体(ADC)ダトポタマブ デルクステカン(一般名)について、「Actionable遺伝子変異のない非扁平上皮非小細胞肺がん1次治療」を対象とするP3試験を開始したと発表した。試験は、日本を含むグローバルで約975人の患者を対象に実施。抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(国内製品名・キイトルーダ)との2剤併用療法と、ペムブロリズマブ、プラチナ製剤との3剤併用療法の有効性と安全性を評価する。主要評価項目は無増悪生存期間と全生存期間。
NBI 萎縮型AMDの治療法探索、自治医科大などと共同研究
日本ベーリンガーインゲルハイム(NBI)は1月30日、萎縮型加齢黄斑変性(萎縮型AMD)の治療法の探索を目指し、自治医科大、同大発ベンチャーDeepEyeVision(栃木県下野市)と共同研究を行う契約を結んだと発表した。同大が保有する患者の画像を、DeepEyeVisionがAIを使って自然経過の測定と解析を実施。解析結果をもとに、NBIを含めた3者で萎縮型AMDの発症と成長におけるイメージングバイオマーカーを明らかにする。AMDは脈絡膜新生血管の発生を伴う滲出型と網膜色素上皮の萎縮がみられる萎縮型に分けられるが、日本では萎縮型の治療法は確立していない。
小野、医学研究支援の財団設立
小野薬品工業は1月31日、医学研究を支援する「小野薬品がん・免疫・神経研究財団」を設立したと発表した。がん、免疫、神経の3領域で基礎研究への助成を行う。