鳥居薬品、アイルランド企業から尋常性ざ瘡治療薬を導入
鳥居薬品は1月26日、アイルランドのNogra Pharmaが欧米で開発している選択的 PPARγモジュレーター「NAC-GED-0507」(開発コード)について、尋常性ざ瘡を対象に国内で独占的に開発・商業化する権利を取得するライセンス契約を結んだと発表した。同薬は外用薬で、欧州では尋常性ざ瘡を対象とした臨床第2相(P2)試験を終えている。契約の対価として鳥居薬品は、Nograに一時金1200万ドル(約16億円)を支払うほか、国内開発の進捗などに応じたマイルストンを支払う予定。
ナノキャリア mRNA医薬品の非臨床に特化、自社後期開発は行わず
ナノキャリアは1月26日、今後、自社で後期臨床開発を行なわず、mRNA医薬品の前臨床段階に特化する方針を明らかにした。これまで行ってきた核酸医薬の研究開発の経験を生かし、mRNA医薬品の技術・知的財産を創出して非臨床段階で導出するビジネスモデルを構築する。注力していたミセル化ナノ粒子技術を活用した抗がん剤の開発を相次いで中止したことや、mRNA医薬品の研究開発に2016年から取り組んできたことなどを踏まえ、方針の転換を決めた。ナノキャリアは同日、アクセリード(東京都港区)とmRNA医薬品の研究開発・製造に関する包括的な協業について契約を締結。mRNA医薬品CDMOのARCALIS(千葉県柏市)などを傘下に持つアクセリードと協働し、導出確度の高いmRNA医薬品の創出を目指す。
メディパル ライソゾーム病治療薬を患者宅に配送、神奈川で実証実験
メディパルホールディングス(HD)は1月26日、ライソゾーム病の酵素製剤を患者の自宅に直接配送する実証実験を神奈川県で開始したと発表した。子会社メディセオの物流センターから出荷された薬剤を患者宅に配送し、流通上のリスクの特定・分析・評価、薬剤の品質管理、安全性の検証を行う。配送にあたっては、温度ロガー付きの医薬品用保冷ボックスを活用し、常時温度をモニタリングする。メディパルHDは宮崎県でも希少疾病用医薬品を患者宅に配送する実証実験を行っている。
メディパルと三菱倉庫、流通過程の温度情報可視化で実証実験
メディパルHDと三菱倉庫は1月26日、医薬品のサプライチェーン全体で温度情報を可視化できる流通体制の構築に向けた実証実験を行うと発表した。三菱倉庫はGDPガイドラインに準拠した医薬品輸送サービスを展開。両社の機能を組み合わせることで、厳格な温度管理が必要な医薬品の温度情報を可視化し、三菱倉庫が構築した製薬企業から医薬品卸までのデータプラットフォームとの連携を目指す。
第一三共「エンハーツ」欧州でHER2低発現乳がんに適応拡大
第一三共は1月26日、抗HER2抗体薬物複合体(ADC)「エンハーツ」(一般名・トラスツズマブ デルクステカン)について、欧州で「転移再発で化学療法を受けたHER2低発現の手術不能または転移性乳がん」への適応拡大が承認されたと発表した。周術期化学療法による治療期間中または終了後6カ月以内に再発した場合も対象となる。HER2低発現乳がんの適応では、昨年8月に米国で承認を取得。日本でも申請している。
ラクオリアのtegoprazan、導出先がブラジル企業にサブライセンス
ラクオリア創薬は1月26日、自社創製の胃食道逆流症治療薬tegoprazanについて、導出先の韓国HKイノエンがブラジルの大手製薬会社ユーロファルマとライセンス契約を結んだと発表した。HKイノエンはユーロファルマに関連技術を移転し、同社がブラジル国内で製造・販売を行う。ユーロファルマの2021年の事業収益は83億ブラジルレアル(約1990億円)。ブラジルの消化性潰瘍薬市場は約800億円という。
エクサウィザーズ、第一三共のトータルケアエコシステムに参画
エクサウィザーズは1月26日、第一三共が進めているトータルケアエコシステムの構築に向けたプロジェクトにコアパートナー企業として参画すると発表した。トータルケアエコシステムは、健康・医療領域の企業や団体、データプロバイダー、IT企業などが協働し、健康促進から予防・治療・予後ケアまでのソリューション創出を目指す取り組み。エクサウィザーズは、エコシステムの各種企画・設計を支援するほか、デジタルヘルスプロダクトの開発やプラットフォーム構築に向けたデータ統合活用基盤の整備や検証を担当する。