住友ファーマ、減損損失544億円計上…パーキンソン病薬販売不振で
住友ファーマは10月6日、米国で販売しているパーキンソン病治療薬「キンモビ」の売り上げが計画を下回っているとして、2022年4~9月期決算に減損損失543億7000万円を計上すると発表した。同薬は20年9月の発売以来、販売不振が続いており、収益予測を見直した結果、特許権を全額減損することにした。同薬の22年3月期の売上高は6億円だった。
ファイザー BA.4/BA.5対応コロナワクチンが承認、生後6カ月~4歳用も
ファイザーは10月5日、オミクロン株のBA.4/BA.5に対応した新型コロナウイルスワクチンが承認されたと発表した。起源株との2価ワクチンで、12歳以上の追加接種に使用される。同社はまた、生後6カ月~4歳の小児用のワクチンについても承認を取得。6カ月〜4歳用は起源株に対応しており、初回免疫が対象となる。
富士フイルム、富山にバイオCDMO拠点新設
富士フイルムは10月6日、富山市にバイオCDMO拠点を新設すると発表した。富士フイルム富山化学の工場敷地内に、バイオ医薬品の治験薬製造や商業生産を行う新棟を建設する。富士フイルムが国内にバイオCDMO拠点を設けるのは初めて。今回の新棟建設は国の「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」に採択されており、平時には抗体薬物複合体(ADC)などバイオ医薬品を、パンデミック時にはmRNAワクチンや遺伝子組み換えワクチンを製造できるデュアルユース設備を整備する。新拠点は2026年度の稼働開始を予定している。
参天、ラタノプロストのカチオニック乳化点眼液を欧州で申請
参天製薬は10月6日、開放隅角緑内障・高眼圧症治療薬ラタノプロストのカチオニック(プラスに帯電したイオン)乳化点眼薬「STN1013001」を欧州で申請し、欧州医薬品庁(EMA)に受理されたと発表した。ラタノプロストは欧州で最も処方されているプロスタグランジン関連薬。STN1013001は参天独自の技術で眼表面での分布性と滞留性を向上させた製剤で、欧州とアジアで臨床第3相(P3)試験を行ってきた。
MICINとBuzzreach、eRecruitment・eConsent普及へ協業
MICIN(東京都千代田区)とBuzzreach(東京都品川区)は10月6日、分散型臨床試験(DCT)で協業を開始したと発表した。患者リクルート(eRecruitment)や電子的同意取得(eConsent)の普及を目指す。Buzzreachの臨床試験実施施設向け業務管理システム「Study Works」や、MICINのDCTプラットフォーム「MiROHA」を活用し、サテライト施設を活用したeRecruitmentの提案・支援を共同で行う。
「リバロ」損害賠償請求訴訟、東和勝訴の判決確定
高脂血症治療薬「リバロ」(一般名・ピタバスタチンカルシウム水和物)の特許を侵害しているとして、興和が後発医薬品を製造販売する東和薬品に損害賠償を求めた訴訟で、東和薬品は10月6日、興和の訴えを退けた二審知財高裁判決が確定したと発表した。上告期限までに興和が上告しなかった。興和は2018年6月以降、複数回にわたって計約188億円の損害賠償を求める訴訟を起こしたが、一審(東京地裁)、二審とも興和の請求を棄却した。
シミック、オケイオスと資本業務提携…個人のヘルスケアデータ利活用促進へ
シミックホールディングスは10月6日、グループ会社のシミックソリューションズがオケイオス(福岡市)と資本業務提携したと発表した。オケイオスの第三者割当増資を引き受けるとともに、既存株主から株式の一部を取得して持分法適用会社とした。オケイオスはブロックチェーン技術を使ったデータプラットフォームを開発しており、両社は今後、自治体や医療機関、大学などと連携して健康統合アプリを開発。アプリ利用者が二次利用に同意したデータは、製薬企業などのサービス開発に利用してもらう考え。
協和キリンがCVC活動を開始
協和キリンは10月5日、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)活動を開始したと発表した。今年9月、初のCVC投資として米Cellarityに投資を行った。同社は米Flagship Pioneeringが設立したスタートアップで、分子標的ではなく細胞全体に焦点を当てる独自の創薬プラットフォーム技術を持っている。