「エンハーツ」米で特許侵害の判決
第一三共は7月20日、抗HER2抗体薬物複合体(ADC)「エンハーツ」をめぐる米シージェンとの特許訴訟で、米テキサス州東部地区連邦地裁が第一三共の特許侵害を認める判決を出したと発表した。判決は4月に出された陪審評決に沿ったもので、第一三共による特許侵害によってシージェンが4180万ドル(約58億円)の損害を被ったと認定。問題となっている特許は2024年に満了するが、それまでのロイヤリティ支払いについて同地裁はまだ判断を示していない。第一三共は「引き続き当社の権利を守るべくあらゆる法的措置を検討していく」としている。
来年度中間年改定に向けた薬価調査、2年前と同じ方法で実施
中央社会保険医療協議会(中医協)総会は7月20日、2度目の中間年改定となる2023年度薬価改定に向けた薬価調査について、2年前の20年度調査と同じ方法で行うことを決めた。調査期間は今年度中の1カ月間の取引分で、販売サイド調査は医薬品卸の営業所の3分の2、購入サイド調査は病院の40分の1、診療所の400分の1、保険薬局の120分の1を対象に行う。
第一三共、エルピクセルと包括提携…開発・製造にも画像AI解析活用
第一三共は7月20日、エルピクセル(東京都千代田区)と包括提携に関する基本契約を結んだと発表した。両社は2021年から、エルピクセルが持つ画像AI解析技術の研究領域での活用について共同研究を行っていたが、今後は開発や製造などでも活用を進める。共同研究では、ADCの標的分子や免疫細胞を対象とした蛍光多重免疫染色画像解析の自動化に取り組み、人間が行うと最大十数時間かかっていた解析作業が1~2時間でできることを確認した。
アクセリード、mRNA医薬品の創薬支援サービス開始
アクセリード(東京都港区)は7月20日、グループ会社のARCALIS(千葉県柏市)とAxcelead Drug Discovery Partners(ADDP、神奈川県藤沢市)が連携し、mRNA医薬品の創薬支援サービスを開始したと発表した。mRNA医薬品のCDMO事業を展開するARCALISがmRNAの設計、合成、評価を担当し、ADDPが脂質ナノ粒子(LNP)製剤の作製とin vitro、in vivoの評価を行う。最短3カ月でリードmRNA/LNP組成物を提供できるという。
あすか製薬 分娩監視装置をコプロ、メロディ・インターナショナルと
あすか製薬は7月19日、メロディ・インターナショナル(高松市)と、同社のモバイル分娩監視装置に関するコ・プロモーション契約を結んだと発表した。10月から医療機関への情報提供活動を共同で行う。メロディは、テクノロジーを活用して周産期の遠隔医療に取り組む香川大発のスタートアップ。今回、コプロを行う「分娩監視装置iCTG」は、時間や場所を問わず母子の健康状態を把握できる装置で、国内では2019年から販売されている。
JMDC リアルワールドデータ買収、株式追加取得し完全子会社化へ
医療統計データサービスを手掛けるJMDCは7月20日、12日に発表したリアルワールドデータ(京都市中京区)の買収について、同社株式を追加取得して完全子会社化すると発表した。12日の発表では、92.67%を取得して子会社化するとしていたが、残りの7.33%も取得する。取得額は非開示。株式譲渡実行日は今月29日を予定している。