旭化成ファーマ「ザイヤフレックス」の供給再開を断念
旭化成ファーマは12月9日、デュピュイトラン拘縮治療薬「ザイヤフレックス注射用」(一般名・コラゲナーゼ〈クロストリジウム ヒストリチクム〉)について、国内での供給再開を断念すると発表した。同社はアイルランドのEndoから供給を受けて同薬を日本で販売してきたが、2019年にEndoが供給を拒絶。20年3月に国内の在庫は枯渇した。旭化成ファーマは19年、供給再開を目指してEndoを提訴したが、その後の和解会議で、Endoが北米以外への供給を担当する組織を廃止しており、日本向けの供給再開は不可能であることが判明。紛争解決と訴訟取り下げに関する裁判官からの勧告を受け入れた。
「イーケプラ」などに初の後発品、10日収載
厚生労働省は12月9日、後発医薬品の薬価追補収載を官報告示した。初めて後発品が収載されるのは、抗てんかん薬「イーケプラ」(一般名・レベチラセタム)や抗がん剤「ベルケイド」(ボルテゾミブ)、抗アレルギー点眼薬「パタノール」(オロパタジン塩酸塩)など8成分(剤形区分違いを含む)。ベルケイドには第一三共エスファが、パタノールにはサンドが、それぞれオーソライズド・ジェネリック(AG)を投入する。収載は10日付。詳しくはトピックスで。
千寿製薬 国内初の「ルセンティス」バイオシミラーを発売
千寿製薬は12月9日、眼科用VEGF阻害薬「ルセンティス」の国内初のバイオシミラー「ラニビズマブBS硝子体内注射用キット『センジュ』」を発売したと発表した。同薬は千寿製薬とキッズウェル・バイオが共同開発し、千寿製薬が今年9月に承認を取得。患者の経済的負担軽減が期待される。
大日本住友「ラツーダ」米で用途特許に「特許性なし」の決定
大日本住友製薬は12月9日、抗精神病薬「LATUDA」(ルラシドン)の米国で用途特許について、米国特許商標庁が「特許性はない」との決定を下したと発表した。同薬の用途特許をめぐっては、米スレイバックファーマが昨年、特許の有効性を当事者間で争う「Inter Partes Review」を申し立てていた。大日本住友は「特許は有効であると確信している」としており、米国特許商標庁長官によるレビューの請求や裁判所への控訴を行うとしている。
アルフレッサ、九州のしんようフォレストHDと資本業務提携へ協議
アルフレッサホールディングス(HD)は12月9日、地域卸のしんようフォレストHD(長崎県諫早市)と同社子会社の宮崎温仙堂商店(同)と、資本業務提携に向けた協議を開始することで合意したと発表した。2022年中に医療用医薬品等卸売事業での連携を主とする資本業務提携を結ぶことを目指す。しんようフォレストHDは長崎、佐賀両県と熊本県天草地方に事業基盤を持っており、アルフレッサは提携を通じて九州での事業基盤強化と大規模災害への対応力向上を図る。
太陽ファルマテック、遺伝子治療薬の受託事業参入へCytivaと提携
太陽ホールディングスは12月9日、子会社の太陽ファルマテックがCytiva(東京都新宿区)とパートナーシップを結び、同社のバイオ医薬品製造用プラットフォーム「FlexFactory」を導入したと発表した。これにより、工場新設にかかる期間を50%短縮できるといい、太陽ファルマテックはアデノ随伴ウイルスを使った遺伝子治療薬の受託製造事業への早期参入を図る。
第一三共エスファ「ベルケイド」AGを10日に発売
第一三共エスファは12月9日、抗がん剤「ベルケイド注射用」のオーソライズド・ジェネリック「ボルテゾミブ注射用『DSEP』」について、10日の薬価収載と同時に発売すると発表した。同薬はプロテアソーム阻害薬。先発品の製造販売元であるヤンセンファーマから供給を受け、第一三共エスファが製造販売元として販売を行う。
ユーシービージャパン、メドピアとスギ薬局の歩数記録アプリを疾患啓発に活用
メドピアは12月9日、子会社Mediplatとスギ薬局が共同展開する歩数記録アプリ「スギサポwalk」をユーシービージャパンが疾患啓発活動で活用することが決まったと発表した。アプリ内に疾患に関連したクイズを設け、回答後にユーシービーが展開する啓発サイトなどにユーザーを誘導するといった情報提供を実施。属性など回答したユーザーの情報をフィードバックすることで、ユーシービーのマーケティング活動に活用することもできるという。