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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2021年3月16日)

更新日

 

CureApp 高血圧治療アプリ、P3試験で主要評価項目を達成

CureAppは3月16日、自治医医科大学と共同開発している高血圧治療アプリについて、国内臨床第3相(P3)試験で主要評価項目を達成したと発表した。試験は、薬物治療を受けていない本態性高血圧症患者が対象で、生活習慣の改善のみの群と比べて「登録12週時時点での24時間の平均収縮期血圧」が有意に改善した。CureAppは、同試験の結果をもとに薬事申請を行う。

 

武田 J&Jのコロナワクチンを製造支援…デング熱ワクチン向けの生産施設を活用

武田薬品工業は3月16日、開発段階にあるデング熱ワクチン(開発コード・TAK-003)の製造用に確保している開発・製造受託機関のIDTバイオロジカ(ドイツ)の生産施設について、米ジョンソン・エンド・ジョンソンの新型コロナウイルスワクチンの製造に活用することで合意したと発表した。新型コロナワクチンの製造を3カ月行い、終了後にデング熱ワクチンの製造を再開する。

 

沢井「エカベトNa」、アセタゾラミド混入でアスリートと和解

沢井製薬の胃炎・胃潰瘍治療薬「エカベトNa顆粒66.7%『サワイ』」にドーピング禁止薬物のアセタゾラミドが混入していた問題で、同社は3月16日、同薬を服用したアスリートが起こした訴訟で和解が成立したと発表した。同薬がPIC/S GMPガイドラインの基準を逸脱していないことや、同社に法的責任がないことで合意した。混入が発覚したのは2019年3月で、同社は自主回収を実施。同年4月には、「原薬製造元でエカベトナトリウムと製造ラインを共有していたアセタゾラミドが残留し、最終製剤までキャリーオーバーしたことが原因」などとする調査結果を公表した。

 

エーザイの抗MTBRタウ抗体、米大主導の臨床試験で評価へ

エーザイは3月16日、米ワシントン大医学部が主導する優性遺伝アルツハイマーネットワーク試験ユニット(DIAN-TU)の臨床試験で、抗MTBR(微小管結合領域)タウ抗体E2814が評価対象薬に選定されたと発表した。DIAN-TUは、2012年から優性遺伝アルツハイマー病の発症予防・進行抑制を目指した薬剤の評価を行っている。これまで抗アミロイドβ薬の試験を進めてきたが、E2814を含む3つの抗タウ薬の検討を開始する。E2814は、エーザイが英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンと共同で創製。孤発性アルツハイマー病を含むタウオパチーに対する疾患修飾薬としてP1試験が行われている。

 

日本新薬 新社長に中井・国際事業担当取締役、前川社長は会長に

日本新薬は3月16日、次期社長に中井亨・取締役国際事業担当兼国際事業本部長(49)が就任する人事を発表した。現社長の前川重信氏は代表取締役会長に就く。6月下旬の株主総会と取締役会で正式決定する。中井氏は1995年に日本新薬に入社。事業企画部長や国際事業統括部長などを経て、2019年から現職。

 

富士フイルム、再生医療ベンチャーのクオリプスに出資

富士フイルムは3月16日、再生医療ベンチャーのクオリプスが行う第三者割当増資を引き受け、1億円を出資すると発表した。あわせて同社と業務提携契約を結び、同社製品のプロセス開発と製造を米国拠点で受託するための優先交渉権を取得した。クオリプスは、他家iPS細胞由来心筋細胞シートの実用化を目指す大阪大発ベンチャー。重症心不全を対象とする医師主導治験を支援しており、供給体制の整備を進めている。

 

富士通 電子カルテ連動の薬剤情報提供サービス、実証実験を開始

富士通は3月16日、製薬企業がMRや自社サイトなどを使って医療従事者に提供している薬剤情報を電子カルテに直接表示する「薬剤情報提供サービス」の実証実験を開始したと発表した。さいたま赤十字病院と春日井市民病院で2カ月ほど操作性や実用性を検証し、今年6月には医療機関向けにサービスの提供を始める。

 

【AnswersNews編集部が製薬企業をレポート】
武田薬品工業
エーザイ

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