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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2021年3月2日)

更新日

 

MSD 慢性咳嗽治療薬ゲーファピキサントを申請

MSDは3月2日、経口P2X3受容体拮抗薬ゲーファピキサントクエン酸塩について、難治性または原因不明の慢性咳嗽の治療薬として申請したと発表した。P2X3受容体は、気道の迷走神経のC繊維上に発現するアデノシン三リン酸(ATP)受容体。同薬はP2X3受容体とATPの結合を阻害し、C線維の活性化を抑えることで咳を抑制する。承認されれば、難治性または原因不明の慢性咳嗽に対する初の治療薬となる。

 

アムジェン、医療関係者向けAIチャットボットの運用開始

アムジェンは3月2日、医療関係者向けのAI(人工知能)チャットボット「AskAm(アスクアン)」の運用を始めたと発表した。同システムは木村情報技術が開発したAIシステムを搭載しており、医療関係者が製品を選択して質問事項を入力すると、最も近い回答と関連情報をAIが提示する。対象はアムジェンが製造販売する全製品で、24時間365日利用できる。

 

エーザイ「デエビゴ」が香港で承認

エーザイは3月2日、自社創製の不眠症治療薬「Dayvigo」(一般名・レンボレキサント、国内製品名・デエビゴ)が香港で承認されたと発表した。適応は「入眠困難、睡眠維持困難のいずれかまたはその両方を伴う成人の不眠症」。日本や米国では昨年発売しており、オーストラリアやインド、マレーシアなどで申請中。エーザイは引き続きアジア各国で申請を進める。

 

スズケン 医薬品保冷ボックス「ビクセル」のレンタル事業開始

スズケンは3月2日、パナソニックと、医薬品定温輸送ボックス「VIXELL(ビクセル)」のレンタルサービス事業を開始したと発表した。ビクセルはパナソニックが開発したIoT対応の保冷ボックス。スズケンは、レンタル受付から予冷、輸送、回収、メンテナンス、代金回収までワンストップで提供し、医薬品流通の品質管理の向上、業務効率化などを推進する。レンタル開始は4月1日を予定している。

 

イドルシア、脳血管攣縮発症抑制薬クラゾセンタンを申請

イドルシア ファーマシューティカルズ ジャパンは3月1日、エンドセリンA(ETA)受容体拮抗薬クラゾセンタンを申請したと発表した。適応は、「脳動脈瘤によるくも膜下出血処置後の脳血管攣縮、およびこれに伴う脳梗塞および脳虚血症状の発症抑制」。脳動脈瘤治療後の日本人成人患者を対象とした2つの臨床試験では、クラゾセンタン群はプラセボ群と比べて血管攣縮の発症や死亡リスクが有意に低下した。2022年上半期の発売を見込んでいる。

 

新型コロナワクチン「コミナティ」1032回分が使用不可に

厚生労働省は3月1日、ファイザーの新型コロナウイルスワクチン「コミナティ」について、先行接種を行っている医療機関でディープフリーザーが故障し、1032回分(172バイアル)が使用不可になったとの報告を受けたと発表した。厚労省は故障の原因を調査する方針で、「調査結果を踏まえ、速やかに再発防止策を検討する」としている。

 

【AnswersNews編集部が製薬企業をレポート】
エーザイ

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