アステラス 新型コロナ拡大国で臨床試験への患者登録を中断
アステラス製薬は3月31日、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けた臨床試験への対応について声明を発表した。感染者が急速に増加している国では、新たな介入臨床試験立ち上げのための活動を一時中止し、進行中の試験への新規患者登録も一時中断。一方、感染者の増加が急激でない国では、臨床試験を再開・継続するという。
中外、血液検体のがん遺伝子パネル検査を申請
中外製薬は3月31日、血液検体を使ったがん遺伝子パネル検査「FounfationOne Liquid CDx」を申請したと発表した。同検査は、スイス・ロシュグループの米ファウンデーションメディシンが開発。承認されれば、腫瘍組織の採取が難しかった患者にも対応できるようになる。
杏林 新型コロナ検出試薬を4月中旬に発売
キョーリン製薬ホールディングスは3月31日、新型コロナウイルス検出試薬「SARS-CoV-2 GeneSoC ER 杏林」を子会社の杏林製薬が4月中旬をめどに発売すると発表した。試薬は、杏林が産業技術総合研究所と共同開発した検査装置「GeneSoC」で使用するもので、前処理を除いて15分程度でウイルスを検出することが可能。GeneSoCは現在、全国16の医療機関で検査精度の実証や操作性の確認を行っている。
サンバイオ、網膜疾患向け細胞薬で中国企業と提携
サンバイオは3月31日、眼科領域の研究開発を手掛ける中国Ocumensionと、網膜疾患向けの再生細胞薬の研究開発・事業化に関する業務提携契約を結んだと発表した。細胞医薬品の「SB623」(網膜色素変性・加齢黄斑変性)と「MSC2」(視神経炎)を共同で開発する。サンバイオは中華圏(中国、香港、マカオ、台湾)で眼科疾患を対象に両剤を開発・商業化する権利をOcumensionに供与。対価として、最大7100万ドル(約77億円)のマイルストンなどを受け取る可能性がある。
中外、デジタル技術活用の基本戦略を発表
中外製薬は3月31日、デジタル技術の活用に向けた2030年までの基本戦略を盛り込んだ「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」を発表した。基本戦略は▽デジタル基盤の強化▽すべてのバリューチェーン効率化▽デジタルを活用した革新的な新薬創出――の3本柱。デジタル人材の採用・育成を強化し、研究・生産・営業といった各プロセスでAIの活用を推進。AIやリアルワールドデータを活用した新薬創出に取り組む。
大日本住友 レルゴリクス配合錠をハンガリー・ゲデオンに導出
大日本住友製薬は3月31日、英子会社のマイオバント・サイエンシズが開発中の子宮筋腫・子宮内膜症治療薬レルゴリクス配合錠について、ハンガリーのゲデオン・リヒターに開発・販売権を供与するライセンス契約を結んだと発表した。対象地域は欧州とロシア、ラテンアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド。欧州では子宮筋腫の適応でマイオバントが申請している。契約に基づき、マイオバントは契約一時金4000万ドルと最大1億4750万ドルの開発・販売マイルストン、販売額に応じたロイヤリティを受け取る。
東北メディカル・メガバンクと製薬協、予防・未病分野で共同研究
東北メディカル・メガバンク機構は3月31日、日本製薬工業協会と予防・先制医療ソリューションの実用化を目指した共同研究を開始したと発表した。研究内容は▽生活習慣と認知・心理機能などの関連解析▽睡眠障害を評価するバイオマーカーの探索▽乳がんや卵巣がんなどの日本人患者での遺伝子変化の頻度・罹患状況の分析――。研究には第一三共や大日本住友製薬、武田薬品工業など製薬企業5社も参加する。
塩野義「ゾフルーザ」台湾で予防適応を申請
塩野義製薬は3月31日、抗インフルエンザウイルス薬「ゾフルーザ」(一般名・バロキサビル マルボキシル)について、台湾で感染暴露後予防への適応拡大申請を行ったと発表した。治療薬としては2019年11月に「紓伏效」の製品名で発売している。