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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2019年12月10日)

更新日

 

エーザイ、筑波研究所を大規模改修…デジタル化対応などで

エーザイは12月10日、筑波研究所(茨城県つくば市)の大規模改修工事を始めたと発表した。「人と人、人とデータ、人と世界がつながる研究所」をコンセプトに、▽患者との交流の場の新設▽効率性向上のための導線の円滑化▽海外拠点とのスムーズなやりとりを可能とする会議室環境の整備▽データ駆動型の研究やデジタル化に対応できる施設の構築――などを行う。総投資額は85億円を見込み、2022年度末の完成を予定している。

 

厚労省 メトホルミン含有製剤、15社に発がん性物質の分析を指示

厚生労働省は12月9日、シンガポールで糖尿病治療薬メトホルミン塩酸塩から発がん性物質N-ニトロソジメチルアミン(NDMA)が検出されたことを受け、国内でメトホルミンを含有する製剤を製造販売する15社に対し、NDMAの混入の有無を分析・報告するよう指示した。シンガポールでは一部メーカーがメトホルミンの自主回収を開始しているが、検出されたNDMAはごく微量で、シンガポール当局は回収対象の製剤を短期間服用してもリスクは極めて低いとしている。

 

マルホ ソレイジアから開発品の国内販売権取得、資本提携も

マルホは12月10日、ソレイジア・ファーマが臨床第3相(P3)試験を行っているがん化学療法に伴う抹消神経障害治療薬「SP-04」(一般名・calmangafodipir)の日本での独占的販売権を取得するライセンス契約を結んだと発表した。あわせて、同社が行う第三者割当増資を引き受け、資本提携を結ぶ。

マルホはライセンス契約に伴い、契約一時金として10億円を支払うほか、開発や販売に応じたマイルストンとして最大約180億円を支払う。資本提携は実施中のP3試験の終了後に実施。マルホは提携後、ソレイジア株の9.7%を保有することになり、伊藤忠商事に次ぐ大株主となる。

 

ノーベルファーマ「リティンパ」発売

ノーベルファーマは12月9日、鼓膜穿孔治療薬「リティンパ」(トラフェルミン)を発売したと発表した。トラフェルミンを添付の鼓膜用ゼラチンスポンジに染み込ませたものを患部に留置することで、鼓膜を再生させ、穿孔を塞ぐ。薬価は1セット3万2691.30円。ピーク時に2.9億円の売り上げを見込む。

 

中外創製のネモリズマブ、米でブレークスルーセラピーに指定

中外製薬は12月9日、スイス・ガルデルマに導出した抗IL-31受容体A抗体ネモリズマブについて、米FDA(食品医薬品局)が「結節性痒疹に伴うそう痒」の適応でブレークスルーセラピー(画期的治療薬)に指定したと発表した。同薬は中外が創製。日本と台湾を除く全世界での開発・販売に関する権利をガルデルマに許諾している。

 

大鵬薬品、SDGsマッチング事業で7プロジェクト採択

大鵬薬品工業は12月10日、クラウドファンディングサービスのREADYFORが行うSDGsマッチング事業で、「がん領域の課題解決」のテーマで支援する7つのプロジェクトを採択したと発表した。同日からREADYFORの特設ホームページ(https://sdgs.readyfor.jp/companies/taiho)でクラウドファンディングの募集を開始。募集は来年3月までで、目標金額と同額の資金を大鵬薬品が寄付する。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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