アステラス、米ウェルドックと戦略提携…糖尿病アプリを日本・アジアで商業化
アステラス製薬は11月21日、米国のデジタルヘルス企業ウェルドックと戦略的提携を結んだと発表した。ウェルドックが開発した糖尿病患者向け疾患自己管理支援アプリ「BlueStar」を日本とアジアの一部で開発・商業化するとともに、糖尿病以外の疾患に対するデジタルセラピューティクスをグローバルで開発・商業化する。
BlueStarは▽血糖値などの治療データの記録・保存・転送▽服薬・食事・運動管理のサポート▽機械学習による治療継続のためのアドバイス――などを行うもので、2010年に米国で医療機器として承認。米国とカナダで販売しており、両社は米国での普及に向けても協力する。契約に基づき、アステラスはウェルドックに契約一時金1500万ドルと、開発・商業化の進捗に応じたマイルストン、売上高に応じたロイヤリティを支払う。
米ブリストル、米セルジーンの買収を完了
米ブリストル・マイヤーズスクイブは11月20日、米セルジーンの買収を完了したと発表した。買収額は740億ドル(約8兆660億円)。ブリストルはがん、血液、免疫系、心血管の疾患領域で製品ラインナップを強化する。合併に対する規制当局の承認を得るため、ブリストルは米アムジェンに乾癬治療薬「オテズラ」を売却することで合意している。ブリストルは合併完了後に売却を完了させる方針。
協和キリン、パーキンソン病薬「ハルロピテープ」29日に発売
協和キリンは11月21日、経皮吸収型パーキンソン病治療薬「ハルロピテープ」(一般名・ロピニロール塩酸塩)を今月29日に発売すると発表した。同薬は久光製薬が開発し、今年9月に承認を取得。販売契約に基づき、販売と情報提供活動を協和キリンが行う。薬価は8mg1枚404.90円、16mg1枚623円、24mg1枚801.50円、32mg1枚958.40円、40mg1枚1101円。ピーク時に83億円の売り上げを見込む。
ラクオリア、胃食道逆流症治療薬tegoprazanがタイでサブライセンス
ラクオリア創薬は11月21日、CJヘルスケア(韓国)に導出した胃食道逆流症治療薬tegoprazanについて、同社がタイ・ポンズケミカルとサブライセンス契約を結んだと発表した。タイでの承認取得は2022年を見込んでいる。同薬はラクオリアが創製したカリウムイオン競合型アシッドブロッカー。ラクオリアはCJ社とのライセンス契約に基づき、契約一時金と収益に応じたロイヤリティを受け取る。
第一三共 抗菌薬の感受性調査で収集の11万株、感染研に無償譲渡
第一三共は11月21日、抗菌薬レボフロキサシン(先発品名・クラビット)の感受性調査で集めた国内の臨床分離株11万株を国立感染症研究所に無償で譲渡すると発表した。同社は1994年から2016年にかけて計10回、レボフロキサシンとほかの抗菌薬に対する感受性を調査。全国100施設から15菌種と12種類の属菌、計11万株の菌株を収集した。譲渡した菌株は、感染研で薬剤耐性の研究に活用される。