研究職やCRAが前月から増加 バイオベンチャーで採用活発に
2018年2月の製薬業界の求人件数は、全体としては前月とほぼ同じ水準でした。
職種別に見てみると、「前臨床研究」「ライセンシング・事業開発」(16%増)や「CRA」(10%増)が増加。一方、「製剤研究・製剤技術」(10%減)や「薬理研究」「製造技術」(9%減)などが減少しました。
研究職は、製薬メーカーだけでなく、バイオベンチャーでも多く募集が出ています。特に再生医療やバイオの分野でニーズが高い状況です。
開発職は、CRAの求人が大きく増加しました。新規求人の内訳をみると、大半はCROやバイオベンチャーでの募集。一部では、医療機器の開発を担うCRAの募集も出てきています。
[今月の注目職種:MR] 人気高まる医療機器営業 医療系企業なども選択肢に
MRの求人件数は前月から8%減少しました。求人自体が減少傾向にある上、特定の領域や大学病院の経験を求められることが多く、MRからMRへの転職は難しくなっています。
そのため、転職を希望するMRの間では今、MR以外の職種も視野に入れて転職活動を行い、結果としてキャリアチェンジする人が増えています。
キャリアチェンジの選択肢としては、CRAなど製薬業界の内勤職、医療系のIT会社や広告代理店、医療機器メーカーの営業職などが挙げられます。理系出身で大学病院の担当経験があるMRなら、医薬品メーカーでMSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)を目指す選択肢もあります。
医療機器営業の魅力とは?
中でも、MRの転職先として最近人気が高まっているのが医療機器の営業職です。「年収がMRより低い」「立ち会いなどがあり忙しい」といったイメージのある医療機器営業ですが、実際は企業や扱う製品によって雇用条件や働き方はさまざま。年収やワークライフバランスに関する希望を叶えるチャンスは十分あります。
例えば外資系の医療機器メーカーには、給与体系がMRとさほど変わらない企業もあります。年収もほぼ同等で、場合によっては年収アップも期待できます。
医師とより深い関係を構築できる点に魅力を感じて転職を決意するMRもいます。脳血管カテーテルなど外科向けの製品には、操作一つで患者の生死を左右するものも多く、営業担当からの情報提供が重宝されます。製品によっては、手技をレクチャーしたり手術方針を提案したりと、治療に深く関われるのも醍醐味の一つでしょう。
最近では早期退職を行う企業も少なくないですし、薬価の引き下げで市場環境は厳しさを増しています。もちろん、MRとして生き残るために新しい領域にチャレンジする人、基幹病院や大学病院の経験を積める環境に転職する人もいます。MRを続けるにせよ、異業種・異業界に転職するにせよ、広い視点でキャリアを考えることが大切です。
異業種・異業界への転職はどうしてもイメージが先行してしまいがちですが、実際に求人を見たり、企業を知ったりすると、また違ったものが見えてきます。少しでも気になれば、まずは情報収集してみてはいかがでしょうか。Answersの転職サポートでもキャリアチェンジのご相談をお受けしていますので、お気軽にお問い合わせください。申し込みはこちら
(コンサルタント 香本牧子)
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