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エーザイ「ワーファリン」を沢井に譲渡/徳島県、長生堂製薬の川内工場に業務停止命令 など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2025年3月27日)

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AnswersNews編集部

 

エーザイ「ワーファリン」の権利を沢井に譲渡、45億円で

エーザイは3月27日、抗凝固薬「ワーファリン」(一般名・ワルファリンカリウム)の国内の権利を沢井製薬に譲渡すると発表した。譲渡額は45億円。2026年3月末までを移行期間とし、販売機能の移管と承認の承継を進める。ワーファリンは1962年に日本で発売。沢井は「主要領域の1つである循環器領域の製品ラインアップを拡充することで、自社の後発医薬品とのシナジー効果も期待できる」としている。

 

徳島県、長生堂製薬の川内工場に業務停止命令

長生堂製薬は3月27日、医薬品の製造と品質管理を適切に行っていなかったとして、川内工場(徳島市)が徳島県から医薬品医療機器等法に基づく業務停止命令を受けたと発表した。業務停止の期間は、3月28日~4月28日の32日間。県は同社に業務改善も命じた。同社は承認書と異なる手順で医薬品を製造したなどとして、2021年にも業務停止と業務改善の命令を受けている。同社は小城和紀社長ら取締役に対し、役員報酬の一部を減額する処分を行った。

 

サノフィ「デュピクセント」COPDに適応拡大

サノフィは3月27日、抗IL-4/13抗体「デュピクセント」(デュピルマブ)について、慢性閉塞性肺疾患(COPD)への適応拡大の承認を取得したと発表した。COPDに対する生物学的製剤は初めて。長時間作用性β2刺激薬、長時間作用性抗コリン薬、吸入ステロイドの併用療法で効果不十分な患者を対象に行った国際共同臨床第3相(P3)試験では、プラセボと比較して増悪イベントの年間発現率を有意に減少させた。デュピクセントにとっては6つ目の適応となる。

 

塩野義「ゾコーバ」予防適応を申請

塩野義製薬は3月27日、新型コロナウイルス感染症治療薬「ゾコーバ」(エンシトレルビル フマル酸)の予防適応の追加を申請したと発表した。承認されれば、新型コロナでは曝露後予防の適応を持つ初の経口抗ウイルス薬となる。申請は日本を含むアジアや米国などで行ったグローバルP3試験の結果に基づく。

 

BeiGene、抗PD-1抗体「テビムブラ」の承認取得

BeiGene Japanは3月27日、抗PD-1抗体「テビムブラ点滴静注」(チスレリズマブ)の承認を取得した。適応は、根治切除不能な進行・再発の食道がん。BeiGeneにとっては、今月19日に発売したBTK阻害薬「ブルキンザ」に続いて日本で2製品目の承認取得となる。

 

ヤンセン、ライブリバントとラズクルーズの併用療法が承認

ヤンセンファーマは3月27日、抗EGFR/MET二重特異性抗体「ライブリバント点滴静注」(アミバンタマブ)とEGFR阻害薬「ラズクルーズ錠」(ラゼルチニブメシル酸塩水和物)の併用療法が、「EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」の適応で承認されたと発表した。承認の根拠となった臨床試験では、1次治療で標準治療のオシメルチニブに対して無増悪生存期間で優越性を示した。ライブリバントは昨年9月、EGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発非小細胞肺がんを対象に、化学療法との併用療法が承認されている。

 

ジェンマブ、ADC「テブダック」承認

ジェンマブは3月27日、抗組織因子体薬物複合体(ADC)「テブダック点滴静注用」(チソツマブ べドチン)の承認を取得したと発表した。適応は「がん化学療法後に増悪した進行または再発の子宮頸がん」。P3試験では、化学療法群と比較して死亡リスクを30%低減した。

 

ブリストル、閉塞性肥大型心筋症治療薬「カムザイオス」が承認

ブリストル・マイヤーズ スクイブは3月27日、選択的心筋ミオシン阻害薬「カムザイオスカプセル」(マバカムテン)の承認を取得したと発表した。適応は閉塞性肥大型心筋症。同薬は、ミオシンとアクチンのクロスブリッジ形成を抑制することで、心筋の収縮力を減弱させ、心筋のエネルギー代謝を改善する。米国、欧州を含む51カ国・地域で承認されている。

 

アレクシオン、ATTR-CM治療薬「ビヨントラ」の承認取得

アレクシオンファーマは3月27日、トランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)治療薬「ビヨントラ錠」(アコラミジス塩酸塩)の承認を取得したと発表した。米ブリッジバイオが開発したTTR四量体安定化剤で、アレクシオンはブリッジバイオ子会社から日本での開発・商業化権を取得している。

 

日本セルヴィエ、抗がん剤「ティブソボ」承認

日本セルヴィエは3月27日、抗がん剤「ティブソボ錠」(イボシデニブ)の承認を取得したと発表した。適応は、IDH1遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病。変異型IDH1の酵素活性を阻害し、腫瘍細胞におけるがん代謝物の産生を阻害することで腫瘍の形成を抑制する。

 

武田、胆汁うっ滞に伴うそう痒治療薬「リブマーリ」が承認

武田薬品工業は3月27日、回腸胆汁酸トランスポーター阻害薬「リブマーリ内用液」(マラリキシバット塩化物)について、「アラジール症候群(ALGS)・進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)における胆汁うっ滞に伴うそう痒」の適応で承認を取得したと発表した。ALGSは胆汁うっ滞によって最終的に進行性の肝機能障害を引き起こす遺伝性疾患。PFICも遺伝性疾患で、肝細胞の胆汁を分泌する能力が低下し、肝細胞内に胆汁の蓄積が起こることで、進行性の肝疾患に至る。リブマーリは米ミラム・ファーマシューティカルズが開発し、武田は2021年に日本での開発・販売権を取得した。

 

リリー「オンボー」クローン病の適応追加が承認

日本イーライリリーは3月27日、抗IL-23p19抗体「オンボー点滴静注/同皮下注」(ミリキズマブ)について、中等症から重症の活動期クローン病の適応追加の承認を取得したと発表した。承認の根拠となった国際共同P3試験では、従来の治療や生物学的製剤で効果不十分、二次無効、不耐の患者で有効性を示した。同薬は2023年に潰瘍性大腸炎を対象に承認され、流通・販売と情報提供活動は持田製薬が行っている。

 

ヤンセン「トレムフィア」潰瘍性大腸炎への適応拡大承認

ヤンセンファーマは3月27日、抗IL23p19抗体「トレムフィア点滴静注/同皮下注」(グセルクマブ)について、中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法と維持療法への適応拡大が承認されたと発表した。承認は、従来の治療や生物学的製剤、JAK阻害薬で効果不十分または忍容性不良の患者を対象に行った国際共同P2b/3試験の結果に基づく。

 

アストラゼネカ「イミフィンジ」限局型小細胞肺がんへの適応拡大承認

アストラゼネカは3月27日、抗PD-L1抗体「イミフィンジ点滴静注」(デュルバルマブ)について、「限局型小細胞肺がんにおける根治的化学放射線療法後の維持療法」への適応拡大が承認されたと発表した。承認の根拠となったP3試験では、プラセボと比較して死亡リスクを27%低下させた。小細胞肺がんは肺がんの約15%を占め、限局型の割合は約30%とされる。

 

アッヴィ「ベネクレクスタ」マントル細胞リンパ腫に適応拡大

アッヴィは3月27日、BCL-2阻害薬「ベネクレクスタ錠」(ベネトクラクス)について、再発または難治性のマントル細胞リンパ腫への適応拡大が承認されたと発表した。承認は、イブルチニブとの併用療法を評価した海外P3試験と国内P2試験の結果に基づく。

 

ノバルティス「イラリス」成人発症スチル病に適応拡大

ノバルティスファーマは3月27日、抗IL-1β抗体「イラリス皮下注射液」(カナキヌマブ)について、既存治療で効果不十分な成人発症スチル病(AOSD)の適応追加が承認されたと発表した。AOSDは、16歳以上の成人が発症する全身性の炎症性疾患で、高熱、関節炎、皮疹などの症状が特徴。国内P3試験では、投与後早期から持続的に症状を改善し、ステロイドの減量も達成した。

 

中外「エブリスディ」に錠剤が承認

中外製薬は3月27日、脊髄性筋萎縮症治療薬「エブリスディ」(リスジプラム)の錠剤の承認を取得したと発表した。既存のドライシロップ剤は年齢や体重にかかわらず服用可能だが、錠剤は2歳以上かつ体重20kg以上の患者が対象となる。患者や介助者にとってより服薬が簡便な選択肢として開発した。

 

全薬工業・中外製薬「リツキサン」の適応拡大が承認

全薬工業と中外製薬は3月27日、抗CD20抗体「リツキサン点滴静注」(リツキシマブ)の適応拡大が承認されたと発表した。新たな適応は「小児期発症の難治性に至っていない頻回再発型あるいはステロイド依存性のネフローゼ症候群」。承認は、プラセボとの比較で無再発期間の延長を示した医師主導治験の結果に基づく。

 

MSD「プレバイミス」小児適応が承認

MSDは3月27日、抗サイトメガロウイルス化学療法薬「プレバイミス錠/同点滴静注」(レテルモビル)に小児適応が承認されたと発表した。小児でも利用可能な経口薬として顆粒剤もあわせて承認された。

 

科研、米アーディの買収完了

科研製薬は3月27日、米バイオベンチャー、アーディ・サブシディアリーの買収を完了し、完全子会社化したと発表した。買収額は1億300万ドル(約155億円)。アーディは米国で悪性血管周囲類上皮細胞腫瘍治療薬「FYARRO」を販売しており、科研は買収を通じて同薬と米国の販売拠点を獲得した。

 

MeDiCU、中外とデータ活用で業務提携

MeDiCU(大阪府大阪市)は3月27日、中外製薬と業務提携を開始したと発表した。MeDiCUの救急・集中治療データベース「OneICU」を活用し、中外が行う臨床試験の効率化につなげる。OneICUは、国内の8つの大学病院や市中中核病院のICU患者から収集した約8万7000症例の生体情報測定値を含む医療ビッグデータ。

 

DWTI、名古屋大と統合失調症薬の共同研究

デ・ウェスタン・セラピテクス研究所(DWTI)は3月27日、名古屋大と、統合失調症治療薬の創出に向けた共同研究契約を結んだと発表した。DWTIが創製した低分子化合物を活用し、名大が新規作用機序の治療薬の創薬を目指す。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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