サワイGHDが新中計、26年度に売上収益2200億円/塩野義、仏社と難聴治療薬のオプション契約 など|製薬業界きょうのニュースまとめ(2024年6月6日)
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AnswersNews編集部
サワイGHDが新中計、26年度に売上収益2200億円
サワイグループホールディングスは6月6日、2024~26年度の中期経営計画を発表した。最終年度に売上収益2200億円(23年度は1769億円)、営業利益310億円(186億円)を目指す。事業戦略の重点テーマとして▽後発医薬品市場での着実な成長▽後発品ビジネスの持続性確立▽成長分野への継続的投資――を掲げ、自社生産能力の増強などに取り組む。後発品市場でのシェアは26年度に20.5%、30年度に25%以上を目指すとし、自社工場の建設や他社との提携なども検討する方針。昨年、GMP違反で行政処分を受けたことを踏まえ、品質保証・品質管理の体制も強化する。
塩野義、仏シルケアと難聴治療薬のオプション契約
塩野義製薬は6月6日、仏シルケアと、同社が開発している難聴治療薬候補「CIL001」「CIL003」の全世界での開発・製造・商業化権を取得するためのオプション契約を結んだと発表した。塩野義は一時金1500万ユーロ(約25億円)を支払い、オプション権を行使した場合は最大約4億ユーロ(約680億円)の開発・販売マイルストンと売り上げに応じたロイヤリティを支払う。CIL001は聴覚神経保護作用を持つ化合物。現在、2型糖尿病または軽度認知障害患者で聴覚データを収集する準備試験を行っており、蝸牛シナプトパシーを有する2型糖尿病患者を対象とした臨床第2a相(P2a)試験を計画している。塩野義は同試験の結果やCIL003の非臨床試験データなどをもとにオプション権の行使を判断する。
ロート製薬、オーストリア製薬企業の株式51%取得へ
ロート製薬は6月6日、オーストリアの製薬企業モノ ケムファーム・プロドゥクトの株式51%を取得すると発表した。取得額は3000万ユーロ(約51億円)。モノ社を保有する民間財団と設立する特別目的会社を通じて出資する。ロートは今年3月、モノ社を通じてオーストラリアで点眼薬を発売。株式取得を通じて欧州での事業拡大を目指す。
武田、コロナワクチン「JN.1対応」で今秋供給
武田薬品工業は6月6日、新型コロナウイルス感染症ワクチン「ヌバキソビッド筋注」の2人用のバイアル製剤について、JN.1対応ワクチンとして今秋供給すると発表した。供給は厚生労働省の承認が前提。同省の専門家委員会は今秋開始予定の定期接種で使用するワクチンとして「1価のJN.1系統が考えられる」との見解を示している。同ワクチンは現在、6歳以上の初回免疫と12歳以上の追加免疫の適応を持っている。