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遺伝子治療薬「Casgevy」、βサラセミアに適応拡大 など―2024年1月に米FDAが承認した新薬

更新日

亀田真由

(写真:ロイター)

 

2024年1月に米FDA(食品医薬品局)が承認した主な新薬と適応拡大を、領域別にまとめました。

 

【新薬】水いぼ治療薬Zelsuvmi

【2024年1月に米FDAが承認した主な適応拡大】※*=優先審査、★=ブレークスルーセラピー〈領域/製品名/一般名/社名/適応/同適応での日本の開発状況〉血液/●ProvayBlue/methylene blue/仏Provepharma/【完全承認】後天性メトヘモグロビン血症/―|●Casgevy*★/exagamglogene autotemcel/米バーテックス/輸血依存性βサラセミア(12歳以上)/ー|がん/Keytruda/pembrolizumab/米メルク/FIGO2014でステージ3~4の子宮頸がん(+化学放射線療法)/―|●Piqray/alpelisib/スイス ノバルティス/HR陽性、HER2陰性、PIK3CA変異陽性の乳がん(閉経前・閉経前後の女性)/ー (乳がんで開発中)|●Balversa*★/erdafitinib/米ヤンセン/【完全承認】FGFR3遺伝子変異陽性の局所進行または転移性の尿路上皮がん(成人)/申請|消化器/Dupixent* Dupilumab/米リジェネロン/好酸球性食道炎(1~11歳の小児)/―|感染症 /●Avycaz/avibactam sodium/ceftazidime/米アッヴィ/複雑性腹腔内感染症、複雑性尿路感染症、院内細菌性肺炎/人工呼吸器関連細菌性肺炎(生後3か月未満の小児)/申請 (ファイザー)|神経/●Gammagard Liquid/immune globulin/日・武田薬品工業/慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(導入時用量とそれに続く維持時用量を含む導入療法)/―|●Hyqvia/immune globulin/hyaluronidase/日・武田薬品工業/慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(維持療法)/P3|その他/●Zynrelef Kit/bupivacaine/meloxicam/米ヘロン/―/軟部組織・整形外科手術後72時間までの術後痛/―|米FDA(食品医薬品局)や各社の発表資料をもとに作成

 

皮膚

Zelsuvmi|米リガンド・ファーマシューティカルズ

「Zelsuvmi」(一般名・berdazimer sodium)は、伝染性軟属腫(水いぼ)治療薬。1歳以上の小児と成人に使用可能な局所ゲル製剤です。自宅で塗布でき、治療負担の軽減が期待されます。

 

【適応拡大】Gammagard Liquid/ HyQviaの慢性炎症性脱髄性多発根神経炎など

【2024年1月に米FDAが承認した主な適応拡大】※*=優先審査、★=ブレークスルーセラピー〈領域/製品名/一般名/社名/適応/同適応での日本の開発状況〉血液/●ProvayBlue/methylene blue/仏Provepharma/【完全承認】後天性メトヘモグロビン血症/―|●Casgevy*★/exagamglogene autotemcel/米バーテックス/輸血依存性βサラセミア(12歳以上)/ー|がん/Keytruda/pembrolizumab/米メルク/FIGO2014でステージ3~4の子宮頸がん(+化学放射線療法)/―|●Piqray/alpelisib/スイス ノバルティス/HR陽性、HER2陰性、PIK3CA変異陽性の乳がん(閉経前・閉経前後の女性)/ー (乳がんで開発中)|●Balversa*★/erdafitinib/米ヤンセン/【完全承認】FGFR3遺伝子変異陽性の局所進行または転移性の尿路上皮がん(成人)/申請|消化器/Dupixent* Dupilumab/米リジェネロン/好酸球性食道炎(1~11歳の小児)/―|感染症 /●Avycaz/avibactam sodium/ceftazidime/米アッヴィ/複雑性腹腔内感染症、複雑性尿路感染症、院内細菌性肺炎/人工呼吸器関連細菌性肺炎(生後3か月未満の小児)/申請 (ファイザー)|神経/●Gammagard Liquid/immune globulin/日・武田薬品工業/慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(導入時用量とそれに続く維持時用量を含む導入療法)/―|●Hyqvia/immune globulin/hyaluronidase/日・武田薬品工業/慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(維持療法)/P3|その他/●Zynrelef Kit/bupivacaine/meloxicam/米ヘロン/―/軟部組織・整形外科手術後72時間までの術後痛/―|米FDA(食品医薬品局)や各社の発表資料をもとに作成

 

血液

ProvayBlue|仏Provepharma

後天性メトヘモグロビン血症に対する酸素還元剤「ProvayBlue」(methylene blue)は、完全承認を取得。同薬は2016年に迅速承認を受けていました。

 

Casgevy|米バーテックス

ゲノム編集技術「CRISPR/Cas9」を使った遺伝子治療薬「Casgevy」(exagamglogene autotemcel)は、輸血依存性βサラセミアに適応拡大。同薬は米バーテックスとスイスCRISPRセラピューティクスが共同開発したもので、23年12月に鎌状赤血球症治療薬として承認されました。欧州でも2つの適応で近く承認される見通しです。

 

がん

Keytruda|米メルク

抗PD-1抗体「Keytruda」(pembrolizumab)は、化学放射線療法との併用療法が「FIGO2014(卵巣がん・卵管がん・腹膜がんの新FIGO進行期分類)でステージ3~4の子宮頸がん」を対象に承認を取得。承認の根拠となった臨床試験では、無増悪生存期間の改善が確認されています。子宮頸がんでは「PD-L1発現の再発・難治性または転移性がん(化学療法併用)」「化学療法中または化学療法後に病勢進行したPD-L1発現の再発・転移性がん」に続く3例目となります。

 

Piqray|スイス・ノバルティス

PI3K阻害薬「Piqray」(alpelisib)は、「HR陽性、HER2陰性、PIK3CA変異陽性の乳がん」の適応で閉経前・閉経前後の女性に対象を拡大しました。従来は、閉経後の女性と男性が対象でした。同薬は米国で19年、欧州で20年に承認。日本でも開発が進められています。

 

Balversa|米ヤンセン

FGFR阻害薬「Balversa」(erdafitinib)は、19年に迅速承認を受けた「FGFR3遺伝子変異陽性の局所進行または転移性の尿路上皮がん」で完全承認を取得しました。1つ以上の全身療法を受けた患者が対象。抗PD-1/PD-L1療法に適格かつ抗PD-1/PD-L1療法未治療の患者には推奨されません。完全承認の根拠となった臨床第3相(P3)試験では、化学療法群と比べて死亡リスクを36%低下させました。日本と欧州では昨年、申請を行いました。

 

消化器

Dupixent|米リジェネロン

抗IL-4/13受容体抗体「Dupixent」(dupilumab)は、好酸球性食道炎の適応で1~11歳(体重15kg以上)の小児に対象を拡大。小児対象のP3試験では、プラセボに比べて多くの患者で組織学的寛解を達成しました。12歳以上の患者に対しては22年に米国で、23年に欧州で承認されています。

 

感染症

Avycaz|米アッヴィ

抗生物質製剤「Avycaz」は、生後3カ月未満の小児(在胎31週以上)に対象年齢を拡大しました。同薬はセフェム系抗菌薬のceftazidimeに新規のβ-ラクタマーゼ阻害薬avibactam sodiumを配合した注射用β-ラクタマーゼ阻害剤配合抗生物質製剤。複雑性腹腔内感染症、複雑性尿路感染症、院内細菌性肺炎/人工呼吸器関連細菌性肺炎の治療に使用されます。日本では昨年、成人を対象に行った国内P3試験の結果などをもとに、北米以外の権利を持つファイザーが申請を行いました。欧州でも同社が16年に「Zavicefta」の製品名で承認を取得しています。

 

神経

Gammagard Liquid/ Hyqvia|武田薬品工業

静注用ヒト免疫グロブリン製剤10%「Gammagard Liquid」とヒアルロニダーゼを配合した皮下注用製剤「Hyqvia」は、成人の慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)に適応拡大。Gammagard Liquidは導入時用量とそれに続く維持時用量を含む導入療法として、Hyqviaは最長1カ月に1回の間隔で投与できる維持療法として承認されました。Hyqviaは、欧州でも1月にCIDPへの適応拡大が承認されており、日本でもCIDPを対象としたP3試験が進行中です。

 

その他

Zynrelef Kit|米ヘロン・セラピューティクス

徐放性二重作用型局所麻酔薬「Zynrelef Kit」は、軟部組織・整形外科手術後の術後鎮痛に使用できるようになりました。同薬は局所麻酔薬bupivacaineと同薬の効果を増強する低用量の非ステロイド性抗炎症薬meloxicamの配合剤。最大72時間まで痛みを管理できます。従来は人工膝関節置換術や足と足首の手術、小・中型開腹手術、下肢関節全置換術に限られていました。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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