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武田、米社から真性多血症薬候補を導入/エーザイ、南アで自販開始|製薬業界きょうのニュースまとめ(2024年2月1日)

更新日

 

武田、米社から真性多血症薬候補を導入…米国外の開発権取得、グローバルで商業化主導

武田薬品工業は2月1日、米プロタゴニスト・セラピューティクスと、同社が臨床第3相(P3)試験を行っている真性多血症治療薬候補rusfertideの開発・商業化に関するライセンス・提携契約を結んだと発表した。プロタゴニストはP3試験完了と米国承認まで研究開発を担当。武田は米国外での開発権を獲得し、グローバルで商業化を主導する。プロタゴニストは一時金として3億ドル(約440億円)を受け取るとともに、開発・商業化のマイルストン、米国外での売り上げに応じたロイヤリティを受領する権利を持つ。rusfertideは天然型ホルモンヘプシジンの注射用ヘプシジンミメティクスペプチド。鉄の恒常性を調節し、体内の鉄の吸収、貯蔵、分散を制御すると考えられている。

 

エーザイ、南アフリカで自社販売開始

エーザイは2月1日、南アフリカの販売子会社エーザイ・ファーマシューティカルズ・アフリカ(南アフリカ)が本格的に事業を開始したと発表した。現地パートナー企業から製造販売承認を承継し、今年1月に抗がん剤「レンビマ」と抗てんかん薬「フィコンパ」の自社販売を開始。今月から抗がん剤「ハラヴェン」も自社販売しており、6月には不眠症治療薬「デエビゴ」の発売を予定している。今後は、これらの製品の販売をアフリカ南部の各国に広げていくとともに、ケニアに開設した支店を通じて東部でも自社新薬へのアクセスを図っていく。南アフリカでは、2023年度中にアルツハイマー病治療薬「レケンビ」も申請する予定。

 

中外、シンガポールの研究子会社を恒久化

中外製薬は2月1日、シンガポールの研究子会社、中外ファーマボディ・リサーチ(CPR)の事業期間の期限を撤廃すると発表した。2026年までとしていた期限を撤廃するとともに、中分子創薬の機能を拡充し、恒久的な海外創薬研究拠点とする。CPRは、新規抗体医薬品の創製に特化した研究を行うことを目的に、12年に5年間の期限付きで設立。その後、26年まで活動期間を延長し、中分子医薬品の創薬にも活動範囲を広げた。

 

武田、サルウコスCFOが退任へ…後任に日本事業トップの古田氏

武田薬品工業は2月1日、コスタ・サルウコスCFO(最高財務責任者)が4月1日付で退任すると発表した。後任には、同日付でジャパンファーマビジネスユニットプレジデントの古田未来乃氏が就く。サルウコス氏は6月28日付で取締役も退き、吉田氏が新たに取締役に就任する予定。古田氏は日米の金融業界を経て2010年に武田に入社。21年4月から現職。

 

楽天メディカル、新社長に前田氏

楽天メディカルは2月1日、同日付で代表取締役社長に前田陽氏が、代表取締役副社長に小玉裕之氏が就任したと発表した。前社長の虎石貴氏は代表権のない取締役に退いたが、米楽天メディカルの共同CEO(最高経営責任者)兼プレジデントとしてグループ全体の経営を担う。前田氏はマッキンゼー・アンド・カンパニージャパンや首相官邸、厚生労働省などを経て2017年11月に楽天メディカルに入社した。

 

決算

中外製薬(2023年12月期、2月1日発表)

▽売上収益1兆1113億6700万円(前年同期比11.8%減)▽営業利益4391億7400万円(17.7%減)▽純利益3254億7200万円(13.1%減)――。前期に特許訴訟の和解に伴う一時金収入を計上した反動などで売り上げ、利益とも前期を下回った。国内製商品売上高は5580億円(14.8%減)。新製品や主力品は好調だったが、新型コロナウイルス感染症治療薬「ロナプリーブ」の政府納入売り上げの減少や薬価改定、後発医薬品の浸透が響いた。24年12月期は、売上収益1兆700億円(3.7%減)、コア営業利益4600億円(2.1%増)を予想。ロナプリーブの売り上げ減少の影響が大きく、国内は18.5%の減収を見込む。

 

スイス・ノバルティス(2023年12月期、1月31日発表)

売上高454億4000万ドル(約6兆6635億円、前期比8%増)、営業利益97億6900万ドル(23%増)、純利益85億7200万ドル(42%増)。心不全治療薬「エンレスト」が30%増の60億3500万ドルを売り上げたほか、乾癬治療薬「コセンティクス」(49億800万ドル、4%増)や造血刺激薬「Promacta/レボレード」(22億6900万ドル、9%増)など主力品が堅調だった。24年12月期は、売上高、コア営業利益とも為替変動の影響を除いて1桁台半ばの成長を見込む。

 

英グラクソ・スミスクライン(2023年12月期、1月31日発表)

売上高303億2800万ポンド(約5兆6276億円、前期比3%増)、営業利益67億4500万ポンド(5%増)、純利益53億800万ポンド(66%減)。帯状疱疹ワクチン(売上高34億4600万ポンド、16%増)やRSウイルスワクチン(12億3800万ポンド)などワクチン事業が業績を牽引。特殊要因で利益が膨れた前期の反動で純利益は大きく減った。24年12月期は、売上高5~7%増、調整後営業利益7~10%増(いずれも為替変動の影響を除く)を予想。ワクチン事業で1桁台後半から2桁台前半の成長を見込むほか、スペシャリティ医薬品でも2桁成長を予想している。

 

デンマーク・ノボノルディスク(2023年12月期、1月31日発表)

売上高2322億6100万デンマーククローネ(DKK、約4兆9322億円、前期比31%増)、営業利益1025億7400万DKK(37%増)、純利益836億8300万DKK(51%増)。肥満症治療薬「ウゴービ」の売上高は313億4300万DKK(約6654億円、407%増)。同成分の糖尿病治療薬「オゼンピック」は957億1800万DKK(約2兆316億円、60%増)を売り上げた。24年12月期もこれらGLP-1受容体作動薬が業績を牽引し、為替変動の影響を除いて売上高は18~26%、営業利益は21~29%の成長を見込む。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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