富士フイルム子会社、米ブルーロックに網膜疾患の細胞治療を導出
富士フイルムは1月24日、米子会社フジフイルム・セルラー・ダイナミクス(FCDI)とオプシス・セラピューティクスが、iPS細胞を使った網膜疾患治療法「OpCT-001」の開発・商業化に関するライセンスを独バイエル子会社の米ブルーロック・セラピューティクスに供与すると発表した。3社は2021年に研究開発で提携しており、ブルーロックはこれに伴うオプション権を行使した。OpCT-001はiPS細胞由来の視細胞を移植する治療法。FCDIとオプシスはライセンス料を受領し、今後、開発や販売の進捗に応じたマイルストンも受け取る。
武田「キュービトル」発売…無または低ガンマグロブリン血症治療薬
武田薬品工業は1月24日、免疫グロブリン製剤「キュービトル20%皮下注」を発売したと発表した。適応は「無または低ガンマグロブリン血症」で、2歳以上の患者が対象となる。無または低ガンマグロブリン血症は、原発性免疫不全症や続発性免疫不全症によって抗体がないまたは低い状態で、重篤な感染症にかかりやすくなる疾患。薬価は2g/10mL1瓶2万1882円、4g/20mL1瓶4万3195円、8g/40mL1瓶8万5266円。ピーク時に年間29億円の販売を見込む。
日本BIとMedii、膿疱性乾癬の医師向け啓発で協業
Medii(東京都新宿区)は1月24日、日本ベーリンガーインゲルハイムと膿疱性乾癬の医師向け疾患啓発で協業すると発表した。日本BIから提供された情報をもとに、Mediiが医師向けの疾患啓発サイトを開設。サイトを通じて医師に膿疱性乾癬に関する情報を届け、診断や治療に疑問がある場合はMediiの医師専用オンライン専門医相談サービス「E-コンサル」を通じて専門医への相談につなげる。日本BIは膿疱性乾癬治療薬「スペビゴ」を2022年から販売しており、Mediiとの協業を通じて早期発見と適切な治療につなげる。
決算
米ジョンソン・エンド・ジョンソン(2023年12月期、1月23日発表)
医薬品事業の売上高は547億5900万ドル(約8兆777億円)。前期比4.2%増で、新型コロナウイルスワクチンの減少などの影響を除くと7.2%増だった。乾癬・クローン病・潰瘍性大腸炎治療薬「ステラーラ」が11.7%増の108億5800万ドルを売り上げ、多発性骨髄腫治療薬「ダラザレックス」(97億4400万ドル、22.2%増)や前立腺がん治療薬「アーリーダ」(23億8700万ドル、26.9%増)なども好調だった。24年12月期の全社の売上高は4.5~5.5%増の878億~886億ドルを予想。23年12月期の全社売上高は6.5%増の851億5900万ドルだった。