エーザイ、アルツハイマー病に特化した医療保険を開発、東京海上日動と共同で
東京海上日動とエーザイは9月28日、アルツハイマー病に特化した医療保険「認知症治療支援保険」を共同で開発したと発表した。初めて軽度認知障害・認知症と診断確定された場合、アミロイドPET検査費用などに充てる一時金30万円を支払い、アルツハイマー病による軽度認知障害やアルツハイマー型認知症と診断確定されれば、治療費に充てる一時金100万円を支払う。保険料は50~54歳の男性で月額1370円(契約条件によって異なる)で、団体保険として販売する。エーザイは今月25日にアルツハイマー病治療薬「レケンビ」の承認を取得。診断・治療を経済的に支援することで普及の環境を整備する。
武田、特約店向け輸送の一部を鉄道に切り替え
武田薬品工業は9月28日、国内特約店向け医療用医薬品輸送の一部を10月から鉄道輸送に切り替えると発表した。東京から北東北地区への幹線輸送部分を鉄道に切り替え、その前後だけをトラック輸送にすることで、CO2排出量を約60%削減する。武田は、三菱倉庫、JR貨物と鉄道輸送の可能性を検証し、温度管理可能なコンテナを使うなどすることでGDPに準拠した輸送が可能と判断した。鉄道輸送は環境負荷が少ないとされている一方、振動や温度管理といった課題があり、医薬品業界では切り替えが進んでいなかった。3社は今後、北東北以外のエリアにも取り組みを広げていく考え。
リリー 神戸・西神工場の供給能力増強
日本イーライリリーは9月28日、西神工場(神戸市)の供給能力を増強すると発表した。2025年までに70億円を投資する計画で、このうち50億円を投じて同工場の敷地に新たな製造棟を建設する。新製造棟は地上2階建てで延床面積2600平方メートル、工期は23年9月〜24年12月で、25年1月の稼働開始を予定している。既存製品の需要増に対応するとともに、開発品の将来的な供給増に備える。
JCRファーマとメディパルHD、ムコ多糖症IIIB型治療薬で提携
JCRファーマとメディパルホールディングス(HD)は9月28日、JRCが開発中のムコ多糖症IIIB型治療薬「JR-446」の開発・商業化で提携すると発表した。メディパルは日本を除く全世界で同薬を事業化する再実施許諾権付独占的実施権を取得するとともに、国内開発に協力する対価として売上高に応じた一定の収益を受け取る。JCRは契約一時金のほか、日本を除く全世界の売上高に応じたロイヤリティ、国内開発の進捗に応じたマイルストンを受領する。両社は2022年に超希少疾病用医薬品の開発で提携しており、今回の契約はそれにJR-446を追加するもの。
メディパルHD、へパリスファーマに出資
メディパルHDは9月28日、コーポレートベンチャーキャピタルファンドを通じ、医薬品開発会社へパリスファーマ(東京都中央区)に出資すると発表した。へパリスが行う第三者割当増資を引き受ける。へパリスは2021年にベンチャー投資会社によって設立された企業。主力開発品のラニフィブラノールは、仏社から日本と韓国の開発・商業化に関する独占実施権を取得し、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)治療薬として開発している。
武田「エンタイビオ皮下注」が米国で承認
武田薬品工業は9月28日、抗α4β7インテグリン抗体「エンタイビオ」(一般名・ベドリズマブ)の皮下注製剤が米国で承認されたと発表した。適応は「点滴静注製剤による導入療法後の成人の中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎に対する維持療法」。10月末までに発売する予定。米国では、成人の中等症から重症の活動期クローン病の維持療法の適応でも申請中。
JCRファーマ、24年3月期業績予想を上方修正
JCRファーマは9月28日、2024年3月期の通期業績予想を上方修正をしたと発表した。修正後の予想は、売上高454億円(従来予想比85億円増)、営業利益105億円(49億円増)、経常利益100億円(48億円増)、純利益73億円(35億円増)。成長ホルモン製剤「グロウジェクト」が伸び、ムコ多糖症II型治療薬「イズカーゴ」や再生医療等製品「テムセル」などの販売が予想を上回る。
MICIN エイツーヘルスケアとDCT支援で協業
MICIN(東京都千代田区)は9月28日、エイツーヘルスケア(同文京区)と分散型臨床試験(DCT)の普及に向け協業を始めたと発表した。MICINのDCTプラットフォームとエイツーヘルスケアの業務運用ナレッジを組み合わせ、DCTサポートサービスを展開。DCTの導入を共同で提案・支援する。