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黒坂の新しい仕事の話|コラム:現場的にどうでしょう

更新日

黒坂宗久

Twitterでもお知らせしたので知っている人もいるかもしれませんが、4年間勤めたEvaluateを退職し、今月から新たな職場でチャレンジを始めました。今回は読者の皆さんへのご挨拶も兼ねて、転職するに至った思いをつらつらと書いていこうと思います。

 

私は6月1日から、アステラス製薬のヘルスケアポリシー部インダストリーバリューグループというところで仕事をしています。「一体何をするところなんだ」と思った方も多いと思いますが、端的に言うと、さまざまなステークホルダーと対話をし、社会の理解を得ながら、医薬品産業をめぐる課題の解決を目指す活動を行う組織です。

 

このコラムでも何度か、「書いてつながる」ことの面白さについて書いてきましたが、今回の転職もまさに「書いてつながる」ことがもたらしてくれたご縁でした。

 

遡ること9カ月前。昨年9月、現在私が所属するアステラスのヘルスケアポリシー部インダストリーバリューグループの人から1通のメールが届きました。「AnswersNewsのコラムやnote、twitterでの発信を見ています。製薬業界にまつわる話題についていろいろと議論しませんか」という内容でした。

 

「謎な組織だな」と思いましたが、ひとまず話をしてみようと思い、メールをくれた人とその上司の3人で意見交換をさせてもらいました。その時は、まさかこの人たちと一緒に働くなどとこれっぽっちも想像していませんでした。不思議なものです。

 

彼らとはその後、何度か対話を重ねることになるのですが、その中で、彼らが何者であり、何をしようとしているのか、理解することができました。「インダストリーバリュー」という組織の名称が示す通り、医薬品産業全体の価値向上のためにさまざまな活動を行っていることを知り、彼らの熱意に触れ、共感し、次第に彼らと一緒に働きたいと思うようになりました。

 

私は、このコラムで何度か「ドラッグ・ラグ」「ドラッグ・ロス」の問題を取り上げてきましたし、この業界が社会と対話することの大切さについても書いてきました。そんな私にとって、彼らの活動はすごく親和性が感じられるものでした。私は直近、製薬企業の意思決定をデータやインサイトでサポートする仕事をしていました。そうした立場で発信していた当時も決して他人事だと思っていたわけではないのですが、彼らとつながったのも何かの巡り合わせだろうと感じ、今度は製薬企業の中に入ってこの業界が少しでも良い方向に進むような活動をしてみたいと思ったのです。

 

もっともらしいことを書いてきましたが、正直に言うと、今の組織で何をするのか、何ができるのか、入社するまでよくわからない部分が多かったのも事実です。そろそろ転職して1カ月になりますが、まだきちんと理解が追いついていないところはあるものの、どこに向かおうとしているのかは見えるようになってきました。

 

冒頭にも書いた通り、これから私は、いろいろな立場の人たちとの対話を通じて製薬業界全体をとりまくさまざまな課題の解決を目指す活動に携わっていきます。それは、これまで私が個人的に行ってきた発信の延長線上にはあるものの、個人では成し得ない大きなことができるのではないかと期待しているところです。

 

この記事を読んでいる皆さん、私のTwitterを見てくださっている皆さん、もし私と話をしてみても良いかなと感じたら、ぜひご連絡ください。私もぜひお話しさせていただきたいですし、それがこの業界をよい方向へと向かわせる一歩になるかもしれません。

 

※コラムの内容は個人の見解であり、所属企業を代表するものではありません。

 

黒坂宗久(くろさか・むねひさ)Ph.D.。アステラス製薬ヘルスケアポリシー部所属。免疫学の分野で博士号を取得後、約10年間研究に従事(米国立がん研究所、産業技術総合研究所、国内製薬企業)した後、 Clarivate AnalyticsとEvaluateで約10年間、主に製薬企業に対して戦略策定や事業性評価に必要なビジネス分析(マーケット情報、売上予測、NPV、成功確率、開発コストなど)を提供。2023年6月から現職。SNSなどでも積極的に発信を行っている。
Twitter:@munehisa_k
note:https://note.com/kurosakalibrary

 

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