富士フイルム、創薬CRO事業に本格参入
富士フイルムは3月16日、創薬支援CROビジネスに本格参入すると発表した。来月1日付で、ライフサイエンス戦略本部の下にCROビジネスの全体戦略を立案・推進する「CRO事業推進室」を設置。バイオ関連技術の研究開発を行う「バイオサイエンス&エンジニアリング研究所」や、子会社の富士フイルム富山化学、富士フイルム和光純薬のリソースを結集させ、▽iPS細胞由来分化細胞を使った有効性・安全性評価、作用機序解析▽遺伝子治療薬などのサンプル作製、遺伝子治療薬の分子構造解析▽創薬コンサルティング――といったサービスを提供する。まずは国内でビジネスの展開を始め、CDMO事業とあわせて創薬研究から商業生産までをトータルでサポートする体制を確立したい考え。
医師向け臨床支援アプリ「HOKUTO」キイトルーダの適正使用ガイドを掲載
医師向け臨床支援アプリ「HOKUTO」を展開するHOKUTO(東京都港区)は3月16日、同アプリ上で免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ」(一般名・ペムブロリズマブ、MSD)の適正使用ガイドの公開を始めたと発表した。注意が必要な有害事象とその対策について約20種類のコンテンツを用意し、医師は目次を選択することで見たい情報に素早くアクセスできる。これまではMSDのウェブサイトなどでPDFで公開していた。
ファーマバイオ、近視性網脈絡膜萎縮症に対する細胞シートのP1/2a試験開始
ファーマバイオ(名古屋市)は3月16日、近視性網脈絡膜萎縮症に対するヒト(同種)皮下脂肪組織由来間葉系幹細胞シート(開発コード・PAL-222)の臨床第1/2a相(P1/2a)試験を開始したと発表した。PAL-222は、細胞外マトリックス成分のみで構成されるブルッフ膜様構造を伴う細胞シートを作成する名古屋大の技術をもとに、ファーマバイオが作成した再生医療等製品。試験は有効性と安全性を探索的に確認するもので、予定症例数は10。近視性網脈絡膜萎縮症は、眼軸長(眼球の前後方向の長さ)が伸びることに起因する強度近視の関連病態で、有効な治療法は存在しない。