「アビガン」新型コロナ向け開発中止
富士フイルム富山化学は10月14日、抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」(一般名・ファビピラビル)について、新型コロナウイルス感染症を対象とした開発を中止すると発表した。2021年にワクチン非接種の患者に対する重症化抑制効果を検証する国内臨床第3相(P3)試験を開始したが、ワクチン接種率が向上し、重症化率が低いオミクロン株が主流となったことを踏まえ、今年3月に目標の316人を下回る84人で被験者の組み入れを終了。84例のデータを解析し、有意な結果が得られてないことを確認した。20年10月に行っていた承認申請は取り下げる。
東和、検査事業の研究開発拠点開設
東和薬品は10月14日、検査事業の研究開発拠点を北大阪健康医療都市(大阪府吹田市・摂津市)に開設したと発表した。同社は2021年3月、疾病リスク検査を行うプロトセラを子会社化し、検査事業を開始。新拠点では、新規バイオマーカーの探索や検査薬の研究開発を行う。10月にはプロトセラを新拠点に移転させることを計画している。