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ニュース解説

【2022年3月版】製薬大手 抗がん剤パイプライン(3)アッヴィ、ギリアド、リリー、アムジェン

更新日

亀田真由

市場拡大が著しく、開発競争も熾烈ながん領域。国内外の製薬大手の後期開発パイプラインを、2022年3月時点で各社が公表している情報をもとにまとめました。(全5記事。全記事まとめはこちら

 

情報は2022年3月の調査時点で各社がホームページで公表していた情報に基づく。いつ時点の情報かは会社によって異なるため、承認・申請など直近のイベントが反映されていない場合もある。

 

米アッヴィ

【【米アッヴィ】がん領域の後期開発パイプライン】一般名(製品名/開発コード)|作用機序/【グローバル】2022年2月2日現在/<適応/開発段階/申請目標>/ベネトクラクス(ベネクレクスタ/Venclyxto)|BCL-2阻害薬/急性骨髄性白血病(維持療法)/P3/ー/t(11:14)陽性再発・難治性多発性骨髄腫/P3/2023/骨髄異形成症候群/P3/2022/veliparib(ABT-888)|PARP阻害薬/BRCA変異陽性乳がん/P3/ー/卵巣がん(1stライン)/P3/ー/イブルチニブ(イムブルビカ)|BTK阻害薬/再発・難治性マントル細胞リンパ腫(+ベネクレクスタ)/P3/2022/慢性リンパ性白血病(1stライン、+ベネクレクスタ)/P3/2022/再発・難治性の濾胞性リンパ腫、辺縁帯リンパ腫/P3/2022/濾胞性リンパ腫(1stライン)/P3/2023/マントル細胞リンパ腫(1stライン)/P3/ー/epcoritamab(Gen-3013)|抗CD3/CD20二重特異性抗体/再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫/P2/2022/再発・難治性の濾胞性リンパ腫/P2/ー/navitoclax(ABT-263)|BCL-XL/BCL-2阻害薬/骨髄線維症/P3/2023/telisotuzumab/vedotin(ABBV-399)|抗cMet/ADC/非小細胞肺がん/P3/2023/ー(ABBV-CX-2029)|抗CD71プロボディ薬物複合体/固形がん、血液がん/P2/ー/【日本】2022年2月28日現在/<適応/開発段階/申請目標>/ベネトクラクス(ベネクレクスタ)|BCL-2阻害薬//急性骨髄性白血病(維持療法)/P3/ー/多発性骨髄腫/P3/ー/骨髄異形成症候群/P3/ー/再発・難治性のマントル細胞リンパ腫/P2/ー/慢性リンパ性白血病(未治療)/P2/ー/veliparib(ABT-888)|PARP阻害薬/卵巣がん/P3/ー/navitoclax(ABT-263)|BCL-XL/BCL-2阻害薬//骨髄線維症/P3/ー/telisotuzumab/vedotin(ABBV-399)|抗cMet/ADC/非小細胞肺がん/P3/ー

 

【新規有効成分】epcoritamab 23年の迅速承認目標

デンマーク・ジェンマブと共同開発する抗CD3/CD20二重特異性抗体epcoritamab(開発コード・Gen-3013)は、再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の適応でピボタル試験を進めており、2023年の迅速承認取得を目指しています。

 

抗cMet 抗体薬物複合体(ADC)のtelisotuzumab vedotin(ABBV-399)は、非小細胞肺がんの適応で23年に申請を行う予定。PARP阻害薬veliparib(ABT-888)は、卵巣がんや乳がんで開発中です。

 

【適応拡大など】イブルチニブとベネトクラクスの併用 年内申請へ

米ヤンセンと共同開発するBTK阻害薬イブルチニブ(製品名・イムブルビカ)は、BCL-2阻害薬ベネトクラクス(ベネクレクスタ)との併用療法などで年内の申請を予定。ベネトクラクスは骨髄異形成症候群やt(11:14)陽性再発・難治性多発性骨髄腫でも開発の最終段階に入っています。

 

米ギリアド

【【米ギリアド】がん領域の後期開発パイプライン】一般名(製品名/開発コード)|作用機序/【グローバル】2021年2月18日現在/<適応/開発段階/申請目標>/アキシカブタゲン/シロルユーセル(イエスカルタ)|CD19/CAR-T細胞療法/大細胞型B細胞リンパ腫(2ndライン)/申請/ー/再発・難治性の濾胞性リンパ腫/申請(欧)/ー/大細胞型B細胞リンパ腫(1stライン)/P2/ー/brexucabtagene/autoleucel(Tecartus)|CD19/CAR-T細胞療法/急性リンパ性白血病(成人)/申請(欧)/ー/急性リンパ性白血病(小児)/P2/ー/sacituzumab/govitecan(Trodelvy)|抗TROP2/ADC/ホルモン受容体陽性・HER2陰性転移性乳がん/P3/2022/非小細胞肺がん(2nd/3rdライン)/P3/ー/非小細胞肺がんを含むバスケット試験/P2/ー/magrolimab(GS-4721)|抗CD47抗体/骨髄異形成症候群(高リスク、1stライン)/P3/ー/急性骨髄性白血病(1stライン)/P3/ー/頭頸部扁平上皮がん/P2/ー/固形がん/P2/ー/多発性骨髄腫/P2/ー/トリプルネガティブ乳がん/P2/ー/びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫/P1/2/ー/zimberelimab(GS-0122)|抗PD-1抗体/非小細胞肺がん(1stライン、±domvanalimab/P3/ー/非小細胞肺がん(+domvanalimab±etrumadenant)/P2/ー/etrumadenant(ARC-9)|A2aR/A2bRデュアルアンタゴニスト/転移性大腸がん(併用療法)/P2/ー/転移性去勢抵抗性前立腺がん(併用療法)/P1/2/ー

 

【新規有効成分】抗PD-1抗体と抗TIGIT抗体の併用がP3

戦略提携を結ぶ米アーカスから導入した抗PD-1抗体zimberelimab(開発コード・GS-0122)は、同社の抗TIGIT抗体domvanalimabとの併用で非小細胞肺がんを対象とした臨床試験を実施中。大腸がんや前立腺がんで開発が進むetrumadenant(ARC-9)も、アーカスが創製したA2aR/A2bRデュアルアンタゴニストです。

 

新規有効成分としてはこのほか、米フォーティー・セブン買収で獲得した抗CD47抗体magrolimab(GS-4721)の開発を進めています。今年1月には、アザシチジンとの併用療法を評価する臨床試験で重篤な副作用に群間の不均衡が認められたため、該当する試験の一時保留を発表。従来は骨髄異形成症候群での迅速承認取得を目指していましたが、その目標は取り下げています。

 

【適応拡大など】Trodelvy、HR陽性・HER2陰性乳がんに適応拡大へ

20年の米イミュノメディクス買収で獲得した抗TROP2 ADC sacituzumab govitecan(製品名・Trodelvy)は昨年、欧州でもトリプルネガティブ乳がん治療薬として承認を取得。ホルモン受容体陽性・HER2陰性乳がんに対する臨床第3相(P3)試験では主要評価項目である無増悪生存期間の改善を達成しており、年内にも申請するとみられます。

 

米イーライリリー

【【米イーライリリー】がん領域の後期開発パイプライン】一般名(製品名/開発コード)|作用機序/【グローバル】2022年1月31日現在/<適応/開発段階/申請目標>sintilimab(LY3342901)|抗PD-1抗体/非小細胞肺がん(非扁平上皮、1stライン、+pemetrexed・プラチナ製剤)/申請(米)/ー/アベマシクリブ(ベージニオLY3484356)|CDK4/6阻害薬/転移性去勢抵抗性前立腺がん/P3/ー/imlunestrant(LY3484356)|選択的エストロゲン受容体分解薬/エストロゲン受容体陽性・HER2陰性の転移性乳がん/P3/ー/セルペルカチニブ(レットヴィモ)|RET阻害薬/進行または転移性のRET融合遺伝子陽性非小細胞肺がん(未治療、1stライン)/P3/ー/進行または転移性のRET遺伝子変異陽性甲状腺髄様がん(未治療、1stライン)/P3/ー/RET融合遺伝子陽性非小細胞肺がん(アジュバント)/P3/ー/pirtobrutinib(LY3527727)|BTK阻害薬/再発・難治性の慢性リンパ性白血病(+ベネトクラクス・リツキシマブ)/P3/ー/再発・難治性の慢性リンパ性白血病(BTK阻害薬既治療)/P3/ー/再発・難治性のマントル細胞リンパ腫(BTK阻害薬未治療)/P3/ー/再発・難治性の慢性リンパ性白血病(1stライン)/P3/ー/B細胞腫瘍/P2/ー/再発・難治性のマントル細胞リンパ腫(BTK阻害薬既治療)/P2/2022/【日本】2021年9月30日現在/<適応/開発段階/申請目標>/アベマシクリブ(ベージニオ)|CDK4/6阻害薬//乳がん(アジュバント)/開発後期/ー/ホルモン受容体陽性・HER2陰性乳がん(再発高リスク、抗HER2療法後)/開発後期/ー/転移性去勢抵抗性前立腺がん/開発中期/ー/セルペルカチニブ(レットヴィモ)|RET阻害薬/RET遺伝子変異陽性甲状腺髄様がん/開発後期/ー/RET融合遺伝子異常を有する小児固形がん/開発後期/ー/imlunestrant(LY3484356)|選択的エストロゲン受容体分解薬/乳がん/開発後期/ー/pirtobrutinib(LY3527727)|BTK阻害薬/マントル細胞リンパ腫/開発中期/ー/慢性リンパ性白血病/開発中期/ー/ラムシルマブ(サイラムザ)|抗VEGFR-2抗体/滑膜肉腫(小児)/開発中期/ー/繊維形成性小円形細胞腫瘍(小児)/開発中期/ー

 

【新規有効成分】BTK阻害薬pirtobrutinib、23年に承認目指す

中国のイノベント・バイオロジクスと共同開発している抗PD-1抗体sintilimab(開発コード・LY3342901)は、非扁平上皮非小細胞肺がん1次治療の適応で21年5月に申請しましたが、米FDA(食品医薬品局)は今年3月、標準治療との比較試験の実施を推奨するとして承認を見送りました。同薬は中国で「TYVYT」として販売されている製品で、中国国内で行われた試験結果で米国承認を目指しましたが、出直しを求められた格好です。

 

米ロキソオンコロジー買収で獲得したBTK阻害薬pirtobrutinib(LY3527727)は、再発・難治性のマントル細胞リンパ腫治療薬として段階的申請を開始しています。22年中に申請を完了し、23年はじめの迅速承認を期待しています。

 

【適応拡大など】レットヴィモ、日本で小児固形がん対象に開発中

ロキソ由来のRET阻害薬セルペルカチニブ(製品名・レットヴィモ)は、日本でも22年2月に甲状腺がん、甲状腺髄様がんへの適応拡大が承認。小児固形がんでも開発中です。日本ではこのほか、21年末にCDK4/6阻害薬アベマシクリブ(ベージニオ)が再発高リスクのHR陽性・HER2陰性乳がんの術後薬物療法として承認を取得しました。

 

米アムジェン

【【米アムジェン】がん領域の後期開発パイプライン】一般名(製品名/開発コード)|作用機序/【グローバル】2022年2月8日現在/<適応/開発段階/申請目標>ブリナツモマブ(ビーリンサイト)|抗CD19/CD3/二重特異性抗体/急性リンパ芽球性白血病/P3/ーbemarituzumab(AMG/552)|抗FGFR2b抗体/胃がん、胃食道接合部腺がん/P3/ー/カルフィルゾミブ(カイプロリス)|プロテアソーム阻害薬/再発多発性骨髄腫(+レナリドミド・デキサメタゾン)/P3/ー/急性リンパ芽球性白血病(小児)/P2/ー/ソトラシブ(ルマケラス)|KRAS/G12C阻害薬/進行非小細胞肺がん/P2/ー/進行結腸直腸がん/P2/ー/固形がん/P2/ー/tarlatamab(AMG/757)|抗DLL3/CD3/二重特異性抗体/小細胞肺がん/P2/ー/【グローバル】2022年1月20日現在/<適応/開発段階>/ブリナツモマブ(ビーリンサイト)|抗CD19/CD3/二重特異性抗体/B細胞性急性リンパ性白血病/P3/ー/bemarituzumab(AMG/552)|抗FGFR2b抗体/胃がん/P3/ー/ソトラシブ(ルマケラス)|KRAS/G12C阻害薬/結腸直腸がん/P3/ー

 

【新規有効成分】抗FGFR2b抗体bemarituzumab 胃がんでP3

21年3月の米ファイブ・プライム買収で獲得した抗FGFR2b抗体bemarituzumab(開発コード・AMG 552)は、胃がん、胃食道接合部腺がんを対象にP3試験を進行中。同薬は下流の腫瘍促進シグナル伝達を阻害し、がんの進行を遅らせると期待されています。

 

抗DLL3/CD3 二重特異性抗体のtarlatamab(AMG 757)は、小細胞肺がんを対象に開発を進めています。同薬は、ブリナツモマブ(製品名・ビーリンサイト)で活用する独自の二重特異性T細胞誘導(BiTE)抗体技術を使った薬剤。BiTE抗体はP1段階にも複数控えています。

 

【適応拡大など】ルマケラス 結腸直腸がんでP2

KRAS G12C阻害薬ソトラシブ(製品名・ルマケラス)は、21年に米国で、22年に日欧で非小細胞肺がん治療薬として承認。結腸直腸がんの適応でグローバル開発を進めています。

 

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