トーアエイヨー 先駆け指定の中性脂肪蓄積心筋血管症治療薬、P2b/3試験開始
トーアエイヨーは3月10日、先駆け審査指定制度の対象に指定されている中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)治療薬「CNT-01」について、国内で臨床第2b/3相(P2b/3)試験を開始したと発表した。TGCVは、心血管系の主なエネルギー源である長鎖脂肪酸が利用できず、細胞内に中性脂肪が蓄積することで起こる疾患。重症心不全、不整脈、虚血性心疾患などを引き起こすが、治療薬は存在しない。トーアエイヨーは20年2月に大阪大から同薬を導入し、開発を進めている。
塩野義 精神疾患のバイオマーカー、実用化視野に検証
塩野義製薬とXNef(京都府精華町)、国際電気通信基礎技術研究所(同)は3月10日、2021年から行っている精神疾患のバイオマーカーや治療法に関する共同研究について、前向き臨床研究を含む多施設共同研究を開始すると発表した。実用化を視野に、▽うつ病の診断・層別化に向けて開発したバイオマーカーの汎用性の検証▽うつ病、統合失調症に対する可搬型脳活動計測機器ニューロフィードバックの治療効果の実証――などを行う。
丸石製薬 EVAセラピューティクスと資本提携、腸換気技術の実用化へ共同開発
丸石製薬は3月9日、東京医科歯科大発の医療機器スタートアップ、EVAセラピューティクス(大阪府大阪市)と資本提携し、腸換気技術(EVA技術)の実用化に向けた共同開発を行うと発表した。EVA技術は、ドジョウなどの水生生物が低酸素環境下で腸からガス交換を行う「腸呼吸」に着想を得た技術。新たな呼吸管理法としての応用が期待されているという。丸石の周術期医療領域での経験も活用し、両社で重症肺炎による呼吸不全などの治療を目的とした非侵襲的医療機器の実用化を目指す。