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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2022年2月10日)

更新日

 

エーザイ、抗Aβ抗体の保険適用制限案に反対意見提出

エーザイは2月10日、米国のメディケア・メディケイド サービスセンター(CMS)が先月公表したアルツハイマー病治療用抗アミロイドβ(Aβ)抗体の保険適用を制限する提案について、パブリックコメントで反対意見を提出したと発表した。CMSはエビデンス構築を目的とした臨床試験での使用に限り保険カバレッジを行うことを提案しているが、エーザイはこれを最終適用せず、各薬剤のデータに基づいて患者アクセスを認めるよう求めている。

 

サノフィ 後天性TTPに対するナノボディ製剤を申請

サノフィは2月10日、後天性血栓性血小板減少性紫斑病(後天性TTP)を対象に開発しているナノボディ製剤caplacizumabを国内で申請したと発表した。後天性TTPは、フォン・ヴィレブランド因子(VWF)の特異的切断酵素ADAMTS13の活性低下を原因とする血小板凝集によって起こるまれな自己免疫疾患。既存治療を受けても最大20%の患者が死亡に至るとされ、その大半が診断から30日以内に死亡するという。caplacizumabはVWFと血小板の相互作用を阻害する抗VWFナノボディ。欧米ではすでに承認されている。

 

サンバイオ「SB623」来月にも申請へ

サンバイオは2月10日、先駆け審査指定制度の対象品目である再生医療等製品「SB623」について、来月にも慢性期外傷性脳損傷の適応で申請する見込みだと発表した。医薬品医療機器総合機構(PMDA)との先駆け総合評価相談が終了し、申請準備に入った。同社は今後、1カ月程度で申請するとの見通しを示している。先駆け審査指定制度では原則、申請から6カ月で承認される。

 

鳥居が中長期ビジョン、30年に売上高過去最高を目指す

鳥居薬品は2月10日、2030年までの中長期事業ビジョンを発表した。「導入活動の強化」と「製品価値最大化のための仕組みづくり」を事業戦略に掲げ、30年に過去最高の売上高を更新するとしている(過去最高は17年12月期の641億円)。同時に発表した22~24年の中期経営計画では、最終年度に売上高520~550億円(21年は469億円)、研究開発費控除前営業利益80~90億円(同54億円)を目指す。

 

千葉大と塩野義、粘膜ワクチンの共同研究部門を4月に設置

塩野義製薬と千葉大病院は2月10日、粘膜免疫誘導型ワクチンに関する共同研究部門を4月1日付で同病院に設置すると発表した。ワクチンによる免疫誘導メカニズムの理解や臨床応用、人材育成に取り組む。粘膜ワクチンは、感染防御に重要な鼻やのどの粘膜免疫を誘導するワクチン。経鼻ワクチンとしての開発を目指す。

 

サイトリ 男性腹圧性尿失禁に使用する医療機器が承認

サイトリ・セラピューティクスは2月9日、男性腹圧性尿失禁に対する高度管理医療機器「セル―ション セルセラピーキット SUI」の承認を取得したと発表した。同機器は、脂肪組織由来再生(幹)細胞(ADRCs)を使った再生医療で、患者の吸引脂肪組織からADRCsを分離・抽出するのに使う機器。医師主導治験の結果に基づいて承認された。

 

決算

大塚ホールディングス(2021年12月期、2月10日発表)

売上収益1兆4982億7600万円(前期比5.3%増)、営業利益1544億9700万円(22.2%減)。グローバル4製品が14.0%増の4898億円を売り上げ、抗がん剤「スプリセル」や抗てんかん薬「イーケプラ」の共同販売終了によるマイナスを補った。営業利益は、新製品発売に向けた先行投資や研究開発費の増加で大幅に減少した。22年12月期は、売上収益1兆5500億円(3.5%増)、営業利益1920億円(24.3%増)を見込む。

 

鳥居薬品(2021年12月期、2月10日発表)

売上高469億8700万円(前期比12.7%増)、営業利益46億5600万円(1.7%減)。アレルゲン領域(159億7100万円、40.9%増)やアトピー性皮膚炎治療薬「コレクチム」(40億2500万円、211.7%増)が好調だった一方、販管費の増加で営業減益となった。22年12月期の業績予想は、売上高482億円、営業利益52億円。

 

英アストラゼネカ(2021年12月期、2月10日発表)

売上高374億1700万ドル(約4兆3200億円、前期比41%増)、営業利益10億5600万ドル(80%減)。SGLT2阻害薬「フォシーガ」(30億500万ドル、53%増)やEGFR阻害薬「タグリッソ」(50億1500万ドル、16%増)など主力品が好調だったほか、新型コロナウイルスワクチン「バキスゼブリア」が39億8100万ドルを売り上げた。日本の売上高は34%増の34億9800万ドル。22年12月期は、売上高で10%台後半の成長を見込む。

 

英グラクソ・スミスクライン(2021年12月期、2月9日発表)

売上高341億1400万ポンド(約5兆3500億円、為替影響を除く前期比5%増)、営業利益62億100万ポンド(9%減)。医薬品事業の売上高は10%増の177億2900万ポンドで、新型コロナウイルス感染症に対する中和抗体「ゼビュディ」は9億5800万ポンドを売り上げた。ワクチンアジュバントの売り上げは4億4700万ポンド。22年12月期は、新型コロナ関連を除いて売上高で5~7%増、調整後の営業利益で12~14%増を見込む。

 

イスラエル・テバ(2021年12月期、2月9日発表)

売上高158億7800万ドル(約1兆8339億円、前期比5%減)、営業利益17億1600万ドル(前期は35億7200万ドルの損失)。米国や日本で後発医薬品が減収となったことや、多発性硬化症治療薬「コパキソン」(10億500万ドル、24.8%減)の落ち込みが響いた。22年12月期の売上高は、156~162億ドルを見込む。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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