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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2021年11月12日)

更新日

 

小野薬品、本庶氏と和解…特許使用料めぐる訴訟、解決金など支払い

小野薬品工業は11月12日、免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」の特許使用料をめぐる訴訟で、本庶佑・京都大特別教授との和解が成立したと発表した。小野は、解決金などとして50億円を支払うほか、京大に新設される「小野薬品・本庶 記念研究基金」に230億円を寄付する。和解は、2006年に結んだPD-1特許に関するライセンス契約を含めた一連の係争の全面解決を図るもので、両者は「日本での産学連携の新たな形を示すため和解によって訴訟を終了させることにした」としている。

 

東和薬品 山形工場の生産能力拡大へ537億円投資

東和薬品は11月12日、後発医薬品の安定供給と自社製品のシェア拡大に対応するため、山形工場(山形県上山市)に固形製剤棟と無菌製剤棟を新設すると発表した。生産能力は、固形剤が現在の65億錠から100億錠に、バイアル製剤が450万本から1000万本に、それぞれ拡大する。建物と設備をあわせた投資額は537億円。2023年10月に完成し、24年4月の稼働開始を見込む。

 

アッヴィの「スキリージ」、中等度から重度のクローン病に適応拡大申請

アッヴィは11月12日、抗IL-23p19抗体「スキリージ」(一般名・リサンキズマブ)について、成人の中等度から重度のクローン病への適応拡大を日本で申請したと発表した。申請は国際共同臨床第3相(P3)試験の結果に基づくもので、静脈内投与による寛解導入療法と、皮下投与による維持療法が対象となる。同薬は乾癬治療薬として2019年に発売。潰瘍性大腸炎や掌蹠膿疱症でもP3試験を実施している。

 

「アイリーア」未熟児網膜症への適応拡大申請

独バイエルは11月10日、眼科用VEGF阻害薬「アイリーア硝子体内注射液」(アフリベルセプト)について、早産児の未熟児網膜症治療薬として日本と欧州で適応拡大の申請を行ったと発表した。申請は網膜光凝固術と比較したP3試験と進行中のP3b継続試験の中間解析データに基づく。未熟児網膜症は網膜剥離に伴う重大な視覚障害や失明に繋がるおそれがあり、毎年、全世界で約5万人の早産児が発症すると推定される。

 

決算

日医工(2021年4~9月期、11月12日発表)

売上収益は859億3100万円(前年同期比4.1%減)、営業利益は140億2600万円の赤字(前期は5億2300万円の黒字)。米子会社セージェントが好調だったものの、業務停止命令を受けた富山第一工場の出荷再開の遅れなどが響き、大幅な減収減益となった。11日に下方修正を発表した22年3月期の業績予想は、売上収益1850億円、営業利益171億円の赤字。

 

東和薬品(2021年4~9月期、11月12日発表)

売上高822億5400万円(前年同期比10.2%増)、営業利益103億1200万円(15.7%増)。米国で在庫調整が生じたことで海外は減収となったものの、他社の供給停止による国内需要の増加で増収増益となった。22年3月期の業績予想は10月26日に上方修正しており、売上高1667億円、営業利益193億円を見込む。

 

東邦ホールディングス(2021年4~9月期、11月12日発表)

売上高6208億4500万円(前年同期比4.2%増)、営業利益18億6300万円(45.6%増)。初診受付サービスや薬局本部システムなどの顧客支援システムに関連する売り上げが利益の底上げに貢献した。22年3月期の業績予想は、従来の売上高1兆1920億円、営業利益64億円から変更はない。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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