第一三共、DS-1062と「キイトルーダ」の併用療法開発で米メルクと契約
第一三共と英アストラゼネカは10月26日、抗TROP2抗体薬物複合体(ADC)「DS-1062」(一般名・ダトポタマブ デルクステカン)について、米メルクと、同社の免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ」(ペムブロリズマブ)との併用療法を評価する臨床試験を行う契約を結んだと発表した。契約に基づいて行う臨床第3相(P3)試験では、「アクショナブル遺伝子変異の無い進行・転移性非小細胞肺がんの1次治療」を対象に、キイトルーダとDS-1062の併用療法をキイトルーダ単剤療法と比較。約740人の患者が参加し、無増悪生存期間と全生存期間を評価する。両剤の併用療法の臨床試験に関する契約は今回で2件目。現在、1件目の契約に基づき、アクショナブル遺伝子変異のない進行・転移性非小細胞肺がんを対象にP1試験を行っており、その結果を受けてP3試験を始める予定。
MSD 15価肺炎球菌結合型ワクチンを国内申請
MSDは10月26日、「沈降15価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)」を国内で申請したと発表した。同ワクチンは、15種類(1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、22F、23Fおよび33F)の肺炎球菌血清型に対応したワクチンで、対象は、高齢者や肺炎球菌による疾患に罹患するリスクの高い成人。米国では今年7月に承認を取得している。
東和薬品 他社の供給停止で需要増、業績予想を上方修正
東和薬品は10月26日、2022年3月期の連結業績予想を上方修正したと発表した。修正後の業績予想は、売上高1667億円(従来予想比17億円増)、営業利益193億円(19億円増)。他社の供給停止によって同社製品への需要が増したことに加え、研究開発費の消化が遅れたことで、売上高、営業利益とも従来予想を上回る。下半期については、供給停止の影響などが不透明だとして従来予想を据え置いた。
ソレイジア 申請中の末梢性T細胞リンパ腫治療薬、販売提携先をMeijiから日本化薬に変更
ソレイジア・ファーマは10月26日、再発・難治性の末梢性T細胞リンパ腫の適応で申請中のダリナパルシン(開発コード・SP-02)について、国内の販売提携先をMeijiSeikaファルマから日本化薬に変更したと発表した。MeijiSeikaファルマとのライセンス契約を終了し、同日付で日本化薬と商業化に関するライセンス契約を結んだ。同社からは契約一時金のほか、開発・販売マイルストンを最大77億円受け取る。ソレイジアは今年6月に同薬を申請。来年中の承認と発売を目指している。
EME、VHH抗体の創出に向け協和キリンと提携
イプシロン・モレキュラー・エンジニアリング(EME、さいたま市)は10月26日、新規VHH抗体の創出で協和キリンとフィージビリティスタディ契約を結んだと発表した。EME独自のヒト化VHHスクリーニングプラットフォームを使い、開発候補となるヒト化VHH抗体を特定。協和キリンが活性の評価と確認を行う。契約に伴い、EMEは一時金を受け取る。
不妊症治療関連市場、24年に210億円…富士経済予測
富士経済は10月25日、不妊症治療関連の医薬品市場が2024年に20年比2.2倍の210億円に達するとの予測を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大によって2020年は前年比14.3%減の96億円と落ち込んだが、21年に助成金が拡充されたことに加え、22年以降に性腺刺激ホルモン剤やGn-RHアンタゴニスト、男性不妊治療薬などの保険適用が予想されるため、治療を開始する患者が増えるとみている。