
日医工、品質改善へメディパルHDと資本業務提携
日医工は8月17日、メディパルホールディングス(HD)と資本業務提携を結ぶと発表した。今年3月に受けた業務停止命令を踏まえ、「医薬品流通を主力事業とする企業体との連携により製造管理体制と品質管理体制の改善を図ることが重要」(日医工)と判断。メディパルによる計画的な発注を通じて、生産スケジュールの適正化と在庫管理の効率化を目指す。日医工はメディパルHDを引き受け先とする第三者割当増資を実施。メディパルHDは約52億円で622万株を取得し、9.9%を保有する筆頭株主となる。日医工は調達した資金で、品質管理体制の強化と生産性向上に向けた設備投資を行う。
国内医薬品市場、21年4~6月期は2.5%増
IQVIAは8月17日、2021年4~6月期の国内医療用医薬品市場が前年同期比2.5%増の2兆6449億1700万円だったと発表した。四半期ベースで前年を上回るのは20年1~3月期以来、5四半期ぶり。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、診断用検査試薬の販売が急増し、薬効として初めて売上高トップ10に入った。製品別の第1位は、MSDの免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ」で、売上高は前年同期比13.1%増の315億4000万円(薬価ベース)だった。詳しくはトピックスで。
アッヴィ、統合失調症治療薬cariprazineを国内開発
アッヴィは8月17日、経口ドパミンD3/D2受容体部分作動薬cariprazineについて、統合失調症薬として国内で臨床開発を行うと発表した。同薬はハンガリーのゲデオン・リヒターが発見した化合物で、同社と米アッヴィが共同開発。今年6月、ライセンス契約の対象地域を拡大し、日本も対象に加わった。日本で承認を取得した場合、アッヴィは承認・販売マイルストンと販売ロイヤリティをリヒターに支払う。
アンジェスのコロナワクチン、高用量のP1/2試験開始
アンジェスは8月17日、開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、高用量製剤での臨床第1/2相(P1/2)試験を開始したと発表した。試験はプラセボを使用しない非盲検試験で、健康成人400人を対象に実施。筋肉内注射と皮内注射で、複数の接種量・接種間隔を検討する。
メディパル、スペシャリティ医薬品の廃棄ロス削減スキームを構築
メディパルホールディングス(HD)は8月17日、子会社SPLineと朝日印刷がセキュリティ輸送パッケージ「SHIP」を活用し、温度管理が必要な医薬品の廃棄ロスを削減するスキームを構築したと発表した。SHIPは、温度ロガー搭載の輸送容器。スペシャリティ医薬品をSHIPで梱包し、保冷容器に格納することで流通・保管工程での温度管理が可能となり、廃棄ロスの削減につながるという。現在はSPLineが扱う製品で活用されており、今後、対象製品の拡大と医療機関・製薬企業への導入を目指す。
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