富士製薬、新規月経困難症/子宮内膜症性疼痛治療薬の国内P3開始
富士製薬工業は8月3日、国内とASEANで開発している「FSN-013」(一般名・エステトロール/ドロスピレノン配合剤)について、月経困難症と子宮内膜症の患者計300人を対象とした国内臨床第3相(P3)試験を開始したと発表した。同薬はベルギーのミスラ・ファーマシューティカルズから導入した次世代経口避妊薬。エストロゲン受容体に選択的に作用する天然型エストロゲンのエステトロールを含有しており、従来製品で見られる副作用の軽減が期待される。米国と欧州では避妊薬として承認済み。
アルフレッサ ビッグデータとAIで配送業務量を予測、適正配車
アルフレッサホールディングス(HD)は8月3日、子会社アルフレッサとヤマトHD傘下のヤマト運輸が、ビックデータとAI(人工知能)を活用した配送業務量予測システムと適正配車システムを開発し、導入を始めたと発表した。両社は昨年7月に共同配送スキームの構築に向けて提携。第1弾として、販売や物流のデータをもとに業務量を予測し、それに基づいて配車計画を行うシステムを開発した。まずはアルフレッサの首都圏の支店に導入し、全国に広げるとともに、スキームをブラッシュアップする。システム導入により、配送生産性は最大20%向上し、走行距離とCO2排出量は最大25%削減できる見込み。デジタルを活用した事前検品により、医療機関での作業時間も最大20%減少できると予想している。
FRONTEO 医療情報テキストの自動分類AIソフトウェアを開発
FRONTEOは8月3日、AIを使って医学情報テキストを自動で検出・分類するAIソフトウェア「Mekiki(メキキ)」の提供を開始したと発表した。メキキは、独自の自然言語解析AIエンジン「Concept Encoder」を使い、文章中の疾患情報や医薬品の製品情報、安全性情報、競合品情報などを自動的に検出・分類するシステム。文書やメールなど形式を問わず活用でき、製薬企業のプロモーション活動の監督指導など、医療分野での文書管理業務を支援する。
ニプロ、製品製造企業を公開
ニプロは8月3日、同社と子会社・ニプロESファーマの医療関係者向け情報サイトで製品製造企業名の情報を公開したと発表した。製造を委託している製品については、公開許諾が得られた企業を公開。他社が製造販売承認を持つ製品については、製造販売元に公開許諾を申請中で、許諾が得られた製品から順次公開するとしている。
3Dマトリックス 広島大と共同開発の核酸医薬、特許を譲渡
スリー・ディー・マトリックスは8月3日、広島大の田原栄俊教授らと共同開発している天然型マイクロRNA補充型核酸医薬「MIRX002」について、同教授が設立したベンチャー・パームエックス セラピューティクスに、大学と共同出願中の特許の自社持分を譲渡する契約を結んだと発表した。MIRX002は、悪性胸膜中皮腫に効果のあるマイクロRNAと3Dマトリックスの界面活性剤ペプチドA6Kを組み合わせたもので、医師主導治験が予定されている。3Dマトリックスは、治験の準備と今後の開発に向けて特許の持分を譲渡するとともに、開発に関わるA6Kの特許実施権をライセンス。あわせて同社株式の10%を取得し、製品化後にロイヤルティを受け取る。
決算
協和キリン(2021年1月~6月期、8月3日発表)
売上収益1650億2100万円(前年同期比4.6%増)、コア営業利益309億4900万円(10.2%減)。薬価改定や共同販売の終了によって国内売上高が前年同期比6.6%減の767億円となったものの、北米とEMEAで抗FGF23抗体「クリースビータ」が伸びて全体としては増収となった。コア営業利益は、販管費と研究開発費がかさんで2ケタの減益。21年12月期の通期予想(売上収益3510億円、コア営業利益650億円)は据え置いた。