武田 モデルナワクチンの追加供給で合意…来年初頭から5000万回分
武田薬品工業は7月20日、米モデルナの新型コロナウイルスワクチンについて、日本への追加供給でモデルナや厚生労働省と合意したと発表した。早ければ来年初頭から5000万回分を追加で輸入し、日本に供給する。モデルナが開発に成功し、日本で承認された場合には、変異株対応のワクチンを日本に供給する可能性もあるという。
中外、新型コロナ向け抗体カクテル療法が特例承認
中外製薬は7月19日、新型コロナウイルス感染症に対する抗体カクテル療法「ロナプリーブ点滴静注セット」(一般名・カシリビマブ/イムデビマブ)が特例承認されたと発表した。軽症から中等症の患者を対象とする治療薬は国内初。海外で行われた臨床第3相(P3)試験では、高リスク患者の入院または死亡リスクを70%減少させるとともに、症状消失までの期間を短縮した。日本政府との合意に基づき、中外は今年分の供給を確保している。同薬は米リジェネロンが創製し、スイス・ロシュと共同開発。中外はロシュから日本での開発・販売権を取得した。米国では昨年11月に緊急使用許可が出されている。
ロート製薬 サイトメガロウイルス角膜内皮炎治療薬、国内P3試験を開始
ロート製薬は7月20日、抗ウイルス薬ガンシクロビル(開発コード・ROH-101)について、サイトメガロウイルス角膜内皮炎患者を対象とする国内P3試験を開始したと発表した。同薬は欧州のThéaが単純ヘルペスウイルス角膜炎治療薬として開発したもので、国内ではエムズサイエンスによって開発が進められてきた。ロートは今年1月に両社とライセンス契約を結んでいる。同疾患は、サイトメガロウイルスによって角膜内皮細胞に炎症が起こり、角膜の浮腫と混濁による視力低下を生じる疾患。現在、国内に有効な治療薬はない。
塩野義、経鼻投与の新型コロナワクチン開発でライセンス契約
塩野義製薬は7月19日、東京大発の創薬ベンチャーHanaVaxと、新型コロナウイルス感染症に対する経鼻ワクチンの開発に関するライセンス契約を結んだと発表した。HanaVax独自の経鼻デリバリー技術「カチオン化ナノゲルデリバリーシステム(cCHP)」を活用し、痛みがなく、効果的に免疫を誘導できるワクチンを開発する。契約に伴い、塩野義はcCHPを活用した新型コロナウイルスワクチンを全世界で独占的に研究・開発・製造・流通・販売する権利を獲得。HanaVaxに一時金と開発マイルストン、販売額に応じたロイヤリティを支払う。両社は昨年、肺炎球菌に対する経鼻ワクチンでもライセンス契約を結んでいる。
大日本住友 欧州でもレルゴリクス配合剤が承認
大日本住友製薬は7月20日、米子会社のマイオバント・サイエンシズが、欧州で子宮筋腫治療薬「RYEQO」(レルゴリクス/エストラジオール/酢酸ノルエチンドロン)の承認を取得したと発表した。中等度から重度の成人患者が対象。マイオバントはハンガリーのゲデオン・リヒターに欧州などでの開発・販売権を供与する契約を結んでおり、今年後半に同社が販売を開始する予定。欧州では子宮内膜症の適応でも年内の申請を予定している。