大日本住友、ロイバント子会社から開発品の権利譲受
大日本住友製薬は5月7日、中国子会社・住友制葯(蘇州)が、英ロイバントの子会社シノバントから複数の開発化合物に関する中国・香港・台湾などでの権利を譲り受ける契約を結んだと発表した。シノバントは、アイルランド企業と結んでいる抗菌薬lefamulinのライセンス契約を住友制葯(蘇州)に譲渡。住友制葯(蘇州)は、過活動膀胱治療薬ビベグロンなどの中国での権利も獲得する。
サワイHD、米国事業で減損損失…片頭痛薬の収益性悪化
サワイグループホールディングス(HD)は5月7日、印ドクターレディーズ・ラボラトリーズから導入して米国で販売している片頭痛治療薬「Tosymra」(一般名・スマトリプタン)の収益性が悪化し、帳簿価格が回収可能価額を上回るとして、2021年3月期決算に無形資産の減損損失55億7200万円を計上すると発表した。新型コロナウイルスの影響で十分な営業活動ができていない上、競合品が登場し、計画に比べて売り上げが伸び悩んでいるという。
21年3月期の業績予想は、売上収益1872億円(従来予想比130億円減)、営業利益188億5000万円(80億円減)に下方修正。減損損失を計上したことで、最終利益は123億円と従来予想を77億5000万円下回る。
キョーリンHD、21年3月期業績予想を下方修正
キョーリン製薬HDは5月7日、2021年3月期の業績予想を下方修正したと発表した。修正後の予想は、売上高1029億円(従来予想比51億円減)、営業利益57億円(21億円減)。新型コロナウイルス感染拡大の影響が想定以上に大きく、新薬の市場浸透が遅れるなどしたことが響いた。
決算
科研製薬(2021年3月期、5月7日発表)
売上高749億7900万円(前期比16.0%減)、営業利益177億8800万円(32.9%減)。主力の関節機能改善剤「アルツ」(19.8%減の188億8900万円)や爪白癬治療薬「クレナフィン」(13.7%減の191億9200万円)が振るわなかった。22年3月期は、売上高792億円(5.6%増)、営業利益188億円(5.7%増)を見込む。