リリー バリシチニブをコロナ治療薬として日本で申請
日本イーライリリーは4月13日、JAK阻害薬バリシチニブ(国内製品名・オルミエント)について、新型コロナウイルス感染症に対する治療薬として日本で承認申請したことを明らかにした。申請は昨年12月25日。米国立アレルギー感染症研究所の主導で行われた国際共同臨床第3相(P3)試験では、バリシチニブとレムデシビルを併用した群は、レムデシビルのみの群に比べ、回復までの期間を全患者で1日、重症患者で8日短縮。米国では昨年11月、レムデシビルとの併用でFDA(食品医薬品局)から緊急使用許可を受けている。
リリー、2020年の日本売上高は2.9%減の2671億円
日本イーライリリーは4月13日、2020年1月~12月期の売上高が前年比2.9%減の2671億円だったと発表した。後発医薬品の普及で長期収載品の売り上げが落ち込んだほか、日本ベーリンガーインゲルハイムとの糖尿病領域での提携を一部見直したことが響いた。糖尿病治療薬「トラディアンス」(129億円、100.6%増)や抗がん剤「ベージニオ」(194億円、87.3%増)、JAK阻害薬「オルミエント」(141億円、62.3%増)などの新製品が伸長。21年は5つの新薬・適応拡大の承認を見込む。
武田・エムスリー 遺伝性血管浮腫の疾患啓発サービスを共同開発
武田薬品工業は4月13日、遺伝性血管浮腫(HAE)の疾患啓発サービスをエムスリーと共同開発したと発表した。サービスはエムスリーの一般向けサイト「AskDoctors」で提供する。HAEと疑われる症状を入力すると、武田の疾患啓発サイトに掲載されている「腫れ・痛みチェックシート」が表示され、セルフチェックが可能になる。AskDoctorsは一般の人が健康について医師に相談できるサイトで、医師はチェックシートの結果を参考に相談に回答することができる。
武田とエクスメディオ、希少疾患の早期診断支援サービスをリリース
エクスメディオと武田薬品工業は4月13日、希少疾患の早期診断をサポートする医師向けサービス「希少疾患発見パッケージ」を共同開発し、最初の疾患として遺伝性血管浮腫を対象にサービスをリリースしたと発表した。AI(人工知能)の自然言語解析による希少疾患の疑いを発見する「AIチェッカー」と、匿名で専門医に相談できる「コンサルタント」の機能があり、両者を組み合わせて早期診断につなげる。サービスは、エクスメディオの医療者向け臨床課題解決サービス「ヒポクラ × マイナビ」で提供。今後、ほかの希少疾患にも展開する考え。
大日本住友 過活動膀胱治療薬を米国で発売
大日本住友製薬は4月13日、米子会社のユーロバント・サイエンシズが、過活動膀胱(OAB)治療薬「GEMTESA」(一般名・ビベグロン)を米国で発売したと発表した。適応は、「成人の切迫性尿失禁、尿意切迫感および頻尿の症状を伴う過活動膀胱」。同薬はβ3アドレナリン受容体アゴニスト。米国では約10年ぶりの新規OAB経口薬となる。
協和キリン、高リン血症治療薬tenapanorの国内P3試験を開始
協和キリンは4月13日、高リン血症治療薬候補のtenapanor(開発コード・KHK7791)について、国内で4つのP3試験を開始したと発表した。血液透析および腹膜透析施行中の高リン血症患者が対象。主要評価項目は血清リン濃度の変化量や安全性で、4つの試験で計520人を登録する。同薬は米Ardelyxが創製し、17年に協和キリンが導入。米国では申請を済ませている。
昭和電工マテリアルズ、日立化成ダイアグノスティックス・システムズを完全子会社化
昭和電工マテリアルズは4月13日、日立化成ダイアグノスティックス・システムズ(HKDS)を完全子会社化したと発表した。昭和電工マテリアルズは18年、協和キリンから旧協和メディックス(現HKDS)の株式66.6%を取得。今回、協和キリンが保有する残りの全株式を取得した。