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20年薬価調査 平均乖離率は8.0%…毎年改定、議論大詰めへ|トピックス

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厚生労働省は12月2日、今年9月取引分を対象に行った医薬品価格調査の結果、平均乖離率(医療用医薬品の市場実勢価格と薬価の差)が約8.0%(速報値)だったと発表した。調査結果は、初の中間年改定となる2021年度薬価改定の基礎資料となる。

 

調査結果は、同日の中央社会保険医療協議会(中医協)薬価専門部会で報告された。乖離率が判明したことを受け、中間年改定の枠組みをめぐる議論は年末に向けて大詰めを迎える。最大の焦点である対象品目の範囲をめぐっては、財務省の財政制度等審議会が「毎年改定の初年度にふさわしい改定を実現すべき」とし、すべての品目を対象とするよう主張。製薬業界側は、乖離率が著しく大きい品目に限定するよう求めている。

 

【平均乖離率の推移のグラフ】 ◆20年9月取引分/約8.0% 19年/8.0% |18年/7.2% |17年/9.1% |15年/8.8% |13年/8.2% |11年/8.4% |9年/ 8.4% |7年/ 6.9% |5年/ 8.0% |3年/ 6.3% |1年/ 7.1% |99年/9.5% |※中医協資料をもとに作成

 

今年の薬価調査は、新型コロナウイルス感染症による医療現場への負担を考慮し、対象を縮小して実施。乖離率は昨年(8.0%)と同水準だったが、消費増税に伴う薬価改定に向けた2年前の調査(7.2%)は上回った。

 

乖離率を投与経路別に見ると、▽内用薬9.2%▽注射薬5.9%▽外用薬7.9%――。歯科用薬剤は市場実勢価格が薬価を0.3%上回った。薬効群別では、高脂血症用剤(13.8%)、その他アレルギー用薬(13.6%)、血圧降下剤(12.1%)、消化性潰瘍用剤(11.7%)などで大きかった(いずれも内用薬)。

 

後発医薬品の使用割合は約78.3%。昨年の調査(76.7%)から1.6ポイント上昇した。

 

【投与形態・薬効群別の乖離率】(薬効群/乖離率(20年調査)/乖離率(19年調査))<内用薬/9.2%/8.2%> その他の腫瘍用薬/5.1%/5.1% |糖尿病用剤/9.9%/8.6% |血圧降下剤/13.4%/ 11.7% |他に分類されない代謝性医薬品/9.0%/8.0% |精神神経用剤/10.0%/ 8.1% |消化性潰瘍用剤/12.3%/ 10.8% |その他の中枢神経系用薬/8.6%/7.9% |高脂血症用剤/13.9%/ 12.2% |血液凝固阻止剤/5.6%/5.1% |抗ウイルス剤/6.4%/6.0% <注射薬/6.0%/5.2%> その他の腫瘍用薬/5.0%/4.3% |他に分類されない代謝性医薬品/6.3%/6.0% |血液製剤類/3.3%/2.3% |その他のホルモン剤 (抗ホルモン剤を含む)/ 7.8%/6.5% |眼科用剤/5.3%/― <外用薬/7.7%/6.6%> 眼科用剤/8.0%/6.8% |鎮痛、鎮痒、収斂、消炎剤/8.9%/7.6% |その他の呼吸器官用薬/6.8%/6.0% |※中医協資料をもとに作成

 

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