エーザイ 中国企業と認知症患者向けサービスで合弁会社を設立
エーザイは10月27日、中国で高齢者向けの健康サービスプラットフォームを構築するため、中国の京東健康(JDヘルス)と合弁会社「京颐衛享(上海)健康産業有限公司」を設立したと発表した。出資比率は、JDヘルス51%、エーザイ49%。JDヘルスは、医薬品のeコマースや遠隔診療などを手掛けており、中国の99%をカバーする物流インフラを保有。合弁会社では、認知症を対象に▽認知機能のセルフチェックツールの提供▽医療サービスの提供▽介護施設・介護士の紹介や介護技術習得のための教育プログラムの提供▽医薬品・ヘルスケア用品・生活支援デバイスの販売――などを展開。来年1月以降、順次サービスの提供を始める。
「オプジーボ」「カボメティクス」併用療法、腎細胞がんで承認申請
小野薬品工業と武田薬品工業は10月27日、小野の抗PD-1抗体「オプジーボ」(一般名・ニボルマブ)と武田のキナーゼ阻害薬「カボメティクス」(カボザンチニブ)の併用療法について、根治切除不能または転移性の腎細胞がんを対象に申請したと発表した。申請は国際共同臨床第3相(P3)試験の結果に基づく。米国でも米ブリストル・マイヤーズスクイブと米エクセリシスが申請を済ませている。
「オプジーボ」「ヤーボイ」併用療法、悪性胸膜中皮腫で申請
小野薬品工業とブリストル・マイヤーズスクイブは10月27日、抗PD-1抗体「オプジーボ」(ニボルマブ)と抗CTLA-4抗体「ヤーボイ」(イピリムマブ)の併用療法について、切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫への適応拡大を申請したと発表した。両剤の併用療法は、悪性黒色腫など3つの適応で承認。非小細胞肺がんでも申請している。悪性胸膜中皮腫を対象とした国際共同P3試験では、プラチナ製剤を含む標準療法に比べて全生存期間を有意に延長した。
武田、短腸症候群治療薬テデュグルチドを申請
武田薬品工業は10月27日、GLP-2受容体作動薬テデュグルチドを短腸症候群の適応で申請したと発表した。同薬は欧米ですでに承認されており、日本では厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」での協議を踏まえて開発。国内で成人と小児を対象としたP3試験を行い、海外での試験の結果をあわせて申請した。
スズケン、デジタル治験のプラットフォーム構築へ取り組み開始
スズケンは10月27日、EPSホールディングス子会社のEP綜合、サスメドとともに、デジタル治験・臨床研究プラットフォームの構築に向けた取り組みを始めると発表した。取り組みは、スズケンの治験薬向けのトレーサビリティシステム「キュービックスCT」をベースに行い、EP綜合とはキュービックスCTの臨床現場への普及とサポート体制の強化を推進。サスメドとは、同社のブロックチェーン技術によるデータ信頼性担保技術の活用を検討する。治験薬の輸送には、パナソニックと開発した医薬品保冷ボックスも供給する。
大日本住友、米社の採血デバイスを国内で共同開発
大日本住友製薬は10月27日、生活習慣病の在宅管理・遠隔医療を補助する自動採血・保存機器の国内開発で、出資先の米ドローブリッジヘルスと共同研究開発契約を結んだと発表した。ドローブリッジの採血デバイス「OneDraw」について、患者を対象とした治験を行い、医療機器としての承認申請を目指す。米国ではすでに糖尿病患者を対象に承認されている。
エーザイと米アムジェン、コロナ入院患者向けのグローバル試験開始
エーザイと米アムジェンは、新型コロナウイルス感染症の入院患者を対象とする臨床試験「REMAP-COVID」で、エーザイのエリトランとアムジェンのアプレミラストを評価する免疫調節療法ドメインに最初の患者が登録されたと発表した。同試験は、国際非営利組織がスポンサーとなって行うアダプティブ・プラットフォーム試験。米ピッツバーグ大医療センターのヘルスシステム下にある病院などで実施され、今後グローバルへの拡大を計画している。
DWTI・メドレックス、リドカインテープの承認申請が受理
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所とメドレックスは10月27日、米国で共同開発している神経疼痛治療薬「DW-5LBT/MRX-5LBT」について、米国での承認申請が米FDA(食品医薬品局)に受理されたと発表した。同剤はメドレックス独自の技術を使った新規のリドカインテープ剤。両社は約1年後の審査完了を見込んでいる。
AnswersNews編集部が製薬企業をレポート