中外「カドサイラ」術後療法の適応拡大を申請
中外製薬は8月30日、抗HER2抗体薬物複合体「カドサイラ」(一般名・トラスツズマブ エムタンシン)について、HER2陽性早期乳がんの術後薬物療法に対する適応拡大を申請したと発表した。抗HER2抗体「ハーセプチン」(トラスツズマブ)を含む術前薬物療法で病理学的完全奏効が得られなかった患者を対象に行った臨床第3相試験の中間解析では、主要評価項目の浸潤性疾患のない生存期間でハーセプチンに対する優越性を示した。
医薬品の国内生産額、18年は2.8%増の6兆9077億円
厚生労働省が8月30日に発表した2018年の薬事工業生産動態統計年報によると、医薬品(最終製品)の国内生産額は6兆9077億円で、前年から2.8%増加した。このうち、医療用医薬品は6兆1726億円で2.7%増。輸出額(最終製品の直接輸出のみ)は1892億円(前年比13.3%増)、輸入額(最終製品と製剤)は3兆1166億円(8.4%減)だった。
味の素 バイオ薬の開発・製造受託を強化、印合弁を完全子会社化
味の素は8月30日、インド・グラニューズ社と折半出資で同国に設立した原薬・中間体製造の合弁会社グラニューズ・オムニケムの株式の50%を取得し、完全子会社化すると発表した。バイオ医薬品の開発・製造受託事業を強化する。グラニューズ・オムニケムは、味の素子会社の味の素オムニケム(ベルギー)とグラニューズが2011年に設立した。
NEC VRでワクチン製造の無菌操作トレーニング…武田に提供
NECは8月29日、ワクチン製造工程の無菌操作のトレーニングができるVR(バーチャルリアリティ)ソリューションを武田薬品工業に提供すると発表した。無菌操作のトレーニングは従来、ワクチン製造場所である無菌室内で行われており、製造中はトレーニングできないことが人材育成上の課題となっていた。VRトレーニングでは、無菌室内の設備や無菌操作を仮想空間に再現。場所や時間の制約なくトレーニングができるようになる。
EAファーマ ベンチャーファンドに出資
EAファーマは8月29日、ベンチャーキャピタル「レミジェス・ベンチャーズ」が設立したファンドに最大1000万ドルを出資すると発表した。早期のシーズを持つベンチャー企業とのネットワークを構築・強化するとともに、社員を派遣して目利き力のある人材の育成につなげる。同ファンドには大日本住友製薬と大鵬薬品工業も出資する。
LINK-J、横浜市とイノベーション創出で提携
ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(LINK-J)は8月30日、ライフサイエンス領域のイノベーション創出を目的に横浜市と提携の覚書を結んだと発表した。今後5年間、イベントの開催などで協力する。自治体との提携は川崎市に次いで2例目。