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ニュース解説

【2019年4月版】製薬大手 抗がん剤パイプライン(3)アッヴィ・ギリアド・リリー・アムジェン

市場拡大が著しく、開発競争も熾烈ながん領域。製薬大手の後期開発パイプラインをまとめました(全5記事。この記事は半年をめどに更新していく予定です)。

 

パイプラインは調査時点で各社がホームページで公表していた情報に基づく。いつ時点の情報かは会社によって異なるため、承認・申請など直近のイベントが反映されていない場合もある。

 

米アッヴィ

CancerPipeline3_Abbvie1904

 

 

欧米ですでに承認を取得しているBCL-2阻害薬venetoclax(製品名・VENCLEXTA /VENCLYXTO)は、慢性リンパ性白血病や骨髄異形成症候群などの適応で後期開発が進行中。多発性骨髄腫でもP3試験を行っていますが、プラセボ群より死亡率が高いことを受け、今年3月末にFDAが実施保留命令を出しました。アッヴィは、すでに承認されている適応症に影響はないとしており、「venetoclaxのリスク・ベネフィットに自信を持っている」とコメントしています。日本では2018年11月に再発・難治性の慢性リンパ性白血病で申請しました。

 

PARP阻害薬veliparib(開発コード・ABT-888)は、卵巣がんや乳がんのほか、肺がんでもP3試験を実施中です。

 

抗体医薬や抗体薬物複合体(ADC)も開発後期段階にあり、抗EGFR ADCのdepatuxizumab mafodotin(ABT-414)は膠芽腫でP3試験、抗cMet ADCのtelisotuzumab vedotin(ABBV-399)は非小細胞肺がんでP2試験を実施中。抗DLL3を標的としたADCのrovalpituzumab tesirine(Rova-T)は小細胞肺がん向けに開発中ですが、18年12月、セカンドラインを対象とした開発の中止が発表されました。

 

ABT-165は、DLL4とVEGFをターゲットとする二重特異性抗体。現在、固形がんでP2試験が行われています。

 

米ギリアド・サイエンシズ

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17年に米カイトファーマを買収して獲得したCAR-T細胞(キメラ抗原受容体発現T細胞)療法axicabtagene ciloleucel(Yescarta)は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(セカンドライン)でP3試験を実施中。同リンパ腫では、一次療法と免疫チェックポイント阻害薬の抗PD-L1抗体アテゾリズマブ(テセントリク)との併用療法でもP2試験が行われています。

 

マルトンリンパ腫を対象にP2試験を行っているKTE-X19も、axicabtagene ciloleucelと同じCD19を標的とするCAR-T細胞療法です。急性リンパ性白血病の適応でもP2試験を12月に開始しています。

 

BTK阻害薬tirabrutinibはB細胞リンパ腫を対象に、P2試験を進めています。

 

米イーライリリー

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CDK4/6阻害薬アベマシクリブ(ベージニオ)は、乳がんの適応で17年に米国で承認され、18年には日本と欧州でも承認を取得。現在、アジュバント療法としての有効性・安全性を評価するP3試験を行っているほか、ホルモン受容体陽性・HER2陽性の転移性乳がんと前立腺がんでもP2試験を行っています。

 

抗VEGFR-2抗体ラムシルマブ(サイラムザ)は、肝細胞がんへの適応拡大を日本と米国、欧州で申請中。EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん対象のP3試験では、エルロチニブ(タルセバ)との併用療法でもプラセボに対して無増悪生存期間を有意に延長。19年中ごろの申請を見込みます。日本ではこのほか、抗EGFR抗体ネシツムマブ(LY3012211)が非小細胞肺がんで申請中です。

 

 

膵臓がんなどを対象に開発しているpegilodecakin(LY3500518)は、18年の米アーモ・バイオサイエンシズ買収で獲得した品目。同薬はペグ化されたIL-10で、免疫療法薬として開発を進めています。

 

16年に欧米で進行軟部肉腫を対象に承認された抗PDGFR-α抗体olaratumab(LARTRUVO)は、膵がんへの適応拡大に向けたP2試験が進行中。P2試験段階には、マルチキナーゼ阻害薬merestinib(LY2801653)やCHK1阻害薬prexasertib(LY2606368)、2月に買収したLoxo Oncologyから獲得したRET阻害薬などの新規作用機序の薬剤も複数あります。

 

米アムジェン

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T細胞のCD19とB細胞のCD3を標的とする二重特異性抗体ブリナツモマブ(ビーリンサイト)は、18年9月、再発・難治性のB細胞性急性リンパ性白血病の適応で日本でも承認。びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫でP2/3試験が行われています。

 

ブリナツモマブは、2つの抗体の抗原結合部位を短いリンカーでつないだアムジェン独自の「BiTE抗体」。がん抗原に結合する抗体を変えることで、さまざまながん種に応用することができ、多発性骨髄腫などのほかの血液がんや固形がんでもP1試験を進めています。

 

多発性骨髄腫治療薬カルフィルゾミブ(カイプロリス)は、併用薬の拡大に向けたP3試験を実施中。talimogene laherparepvec(IMLYGIC)は腫瘍溶解性ウイルスで、悪性黒色腫を対象に抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(キイトルーダ)との併用療法のP3試験を行っています。

 

(亀田真由)

 

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