第一三共は7月31日、長期収載品41製品をアルフレッサホールディングス子会社のアルフレッサファーマに売却すると発表した。売却額は棚卸資産を含め115億円となる見通し。売却により第一三共は、重点領域であるがん領域に経営資源を集中的に投入する。
売却するのは、第一三共と子会社・第一三共エスファが国内で製造販売する長期収載品41製品92品目。強心剤「アクトシン」や抗菌薬「タリビッド」、降圧薬「カプトプリル」などが含まれ、これら41製品の2018年3月期の売上高は91億5800万円だった。
売却する41製品のうち35製品は、19年3月1日付で会社分割によりアルフレッサファーマに承継。残る製品は同年3月2日以降、順次、個別に承継していく。
第一三共の齋寿明・副社長兼CFOは7月31日の19年3月期第1四半期決算の説明会で「売却により事業の選択と集中を図り、がん領域に資源を集中的に投入していく」とコメント。「第一三共エスファの長期収載品も譲渡対象に含めているが、エスファはオーソライズド・ジェネリックを中心にビジネスを展開していく方針に変わりはない」と述べた。
一方、アルフレッサホールディングスは16~18年度の中期経営計画で医薬品等製造事業を成長事業に位置付けており、「製品ラインナップの拡充により既存製品とのシナジーを発揮し、医薬品等製造事業を強化していく」としている。