アッヴィ、片頭痛予防薬アトゲパント申請／キッセイの脊髄小脳変性症薬ロバチレリン、追加P3開始 など｜製薬業界きょうのニュースまとめ読み（2025年3月14日）

アッヴィ、片頭痛予防薬アトゲパントを申請

アッヴィは3月14日、カルシトニン遺伝子関連ペプチド（CGRP）受容体拮抗薬アトゲパントについて、成人の「片頭痛発作の発症抑制」の適応で申請したと発表した。1日1回投与の経口薬。申請は、慢性片頭痛と反復性片頭痛を有する成人患者を対象とする国内臨床第2/3相（P2/3）試験と、国際共同P3試験の結果に基づく。

キッセイ、脊髄小脳変性症治療薬ロバチレリンの追加P3試験を開始

キッセイ薬品工業は3月14日、脊髄小脳変性症治療薬ロバチレリン（開発コード・KPS-0373）について、追加のP3試験を開始したと発表した。同薬は塩野義製薬から導入した甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン誘導体。キッセイは、以前行った2つのP3試験とその併合解析の結果をもとに2021年12月に同薬を申請したが、PMDA（医薬品医療機器総合機構）から「申請データでの承認は困難」との見解が出され、23年7月に申請を取り下げていた。今回、当局との協議で追加試験を開始。ロバチレリンを経口投与したときの運動失調の改善効果について、プラセボに対する優越性を二重盲検法で検証する。

エーザイ　エコナビスタにTOB、完全子会社化へ

エーザイは3月14日、睡眠解析技術をベースとするSaaS型高齢者見守りサービス「ライフリズムナビ」を展開するエコナビスタに対して、株式公開買付け（TOB）を行うと発表した。約160億円を投じ、完全子会社化を目指す。買付け期間は今月17日から5月7日までで、買付価格は1株あたり2190円。両社は昨年7月に業務提携契約を結び、認知症エコシステム構築に向けて協働している。エーザイは▽エーザイの顧客接点を活用したライフリズムナビの販路拡大▽エコナビスタのサービス利用者へのMCI・認知症の予防・早期受診の促進▽在宅介護市場の開拓――といったシナジー効果を期待。「このメリットを追求するためには、完全子会社化を通じた迅速かつ機動的な意思決定が必要」と判断した。

ゼリア新薬　高カリウム血症治療薬「ビルタサ」を17日に発売

ゼリア新薬工業は3月14日、高カリウム血症治療薬「ビルタサ懸濁用散分包」（一般名・パチロマーソルビテクスカルシウム）を、3月17日に発売すると発表した。同薬は、豪CSLビフォーが開発したナトリウムを含まない非吸収性の陽イオン吸着ポリマー。主に結腸管腔でカリウムを吸着し、糞便中へのカリウム排泄を増加させることで血清カリウム値を低下させる作用をもつ。薬価は8.4g1包 949.50円。ピーク時に40億円の販売を見込む。

ラクオリア、日産化学の神経疾患研究成果のライセンス取得

ラクオリア創薬と日産化学は3月14日、日産化学が保有する創薬研究成果の一部に関する独占的ライセンス契約を締結したと発表した。契約によりラクオリアは、日産化学の特定の神経疾患に関する創薬ノウハウについて、全世界で研究・開発・販売を行うための再実施権付独占的通常実施権を取得。開発候補品の創製を目指す。日産化学は、ラクオリアから契約一時金を受領するとともに、契約の研究成果に基づいたマイルストン、再実施にかかるロイヤルティを受ける権利を取得する。

科研、楽天モバイルと提携…「楽天シニア」内で足の健康に関する情報発信

科研製薬と楽天モバイルは3月14日、楽天モバイルの健康寿命延伸サポートサービス「楽天シニア」を活用し、足の健康に関する情報発信を強化する業務提携契約を結んだと発表した。楽天モバイルは、楽天シニア内でロコモティブシンドローム予防や、フットケアの方法などに関する情報を発信するとともに、足の疾患に関する啓発活動や受診推奨を行い、シニア世代の健康寿命延伸を目指す。