
製薬業界の求人動向を、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
求人件数は微増
2025年2月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月からわずかに増加しました。
職種別に見ると、前月から増加したのは「MR」「薬理研究」「品質保証/CMC薬事」(いずれも前月比8%増)や「薬事」(6%増)など。一方、減少となったのは「MW(メディカルライティング)」(12%減)や「PV・PMS」(6%減)などでした。
[研究]バイオベンチャーの募集が堅調
研究職の転職市場は先月から大きな変化はありません。製薬企業側の採用ニーズがやや減少傾向にある一方、バイオベンチャーではいくつかの企業が複数のポジションで募集を開始するなど活発です。ミドル層の獲得に動く企業が増えています。
今後、メーカーの求人は春先にかけて動きが出てくると予想されます。研究職では経験とのマッチングが重要となるので、今のうちから情報収集や経験の棚卸しを進めておくと良い転職活動のスタートが切れそうです。
[開発]CRA、内資系メーカーで堅調なニーズ
「開発企画・PM」「CRA」とも求人件数は前月比でマイナスとなりましたが、求人数は豊富で転職市場は引き続き活発に動いています。新規求人を見ても、内資系メーカーでモニターの募集が出るなどニーズは堅調。「DM/統計解析」や「PV・PMS」といった職種でも、メーカーで欠員や組織新設に伴うピンポイントの募集が行われています。
[製造]「品質保証」は前月比8%増
製造職では、国内の大手メーカーが今年度の採用計画を一定程度満たしつつあるものの、引き続き、品質保証関連のポジションのニーズは高水準。内資系・外資系を問わず大手メーカーでピンポイントの新規求人も出ており、求人件数も前月比8%増となりました。募集の中心は経験者ですが、スキルによっては未経験からのキャリアチェンジも検討できる状況です。
[MR]スペシャリティ領域で求人増
MRの求人件数は8%増となりました。1月末から今月頭にかけて外資系メーカーを中心にピンポイントの募集が増えており、転職市場は徐々に活気づいてきています。求人の中身は、がんや希少疾患といったスペシャリティ領域での欠員募集がほとんど。先月から行われている採用枠の大きな募集も含め、未経験者にも門戸が開かれており、キャリアの幅を広げたいと考えている人にとってはチャンスともいえそうです。
CSOでも各社が積極的に募集を行っています。
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(コンサルタント 藤本哲平/盛喜文也/田尻将之/北川翔一)
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