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製薬業界 2025年上半期の転職市場トレンド予測―研究・メディカル中心に堅調に推移、MRは春先にかけ求人増の見通し

更新日

AnswersNews編集部

2025年下半期(1~6月)の製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが展望します。

 

全体的には横ばいで推移の見通し

【2025年上半期 製薬業界の転職市場予測】〈職種/25年6月までの予測求人件数/ポイント〉研究/やや増加/4月以降、メーカーで募集増の見込み。以前よりもベテラン層の採用が活発化|開発/横ばい/未経験・第二新卒モニターの募集は一段落|製造/横ばい/年間通じて高い採用ニーズ。ポテンシャル採用から、即戦力採用にシフト|MR/横ばい/春先にかけて求人は増加していく見通し。新たな領域・製剤に挑戦しやすい市況感|マーケティング/やや減少/海外企業の日本参入などで随時募集あり|メディカル/増加/MA・MSL以外の新たなポジションでも募集

 

2024年は夏から秋にかけ、大手メーカーを中心に中途採用は活発でした。25年上半期も、研究職やメディカル部門を中心に堅調に推移する見通し。開発職や製造関連職、MRは24年下半期と同程度の求人数となる見込みです。

 

それでは、各職種について詳しく見ていきましょう。

 

【研究】求人件数はやや増加

研究職では、昨年秋に活発化したメーカーの中途採用が落ち着き、足元では求人件数が減少しつつあります。年度末の3月まではこの傾向が続く見通しですが、4月以降は求人も増え、最終的には24年下半期をやや上回るでしょう。バイオベンチャーの採用ニーズは上半期を通じて堅調に推移する見通し。早期退職人材をはじめ、ベテラン層の取り込みに積極的に動く企業が増えそうです。

 

研究職の中途採用の動向を振り返ると、23年はポテンシャル採用が活発でしたが、24年はより経験豊富なベテラン層の採用を求めるメーカーが増えました。今年の動向はこれから注視していく必要がありますが、企業の採用の目線が高くなる中、メーカーにこだわらない働き方を選ぶ人も増えてくるのではないかと感じています。

 

【開発】求人件数は横ばい

開発職の求人件数は、職種ごとの違いはあるものの全体的に横ばいとなる見通しです。

 

モニター(CRA)は、内製化とアウトソース活用で二極化が進んでいます。全体としてはCROによる募集が多いものの、内製化を図る一部の外資系メーカーや、導入品の開発を見込む内資系メーカーでスポットの募集がある見通し。過去2年ほど活発だった未経験者や第二新卒の採用は徐々に採用枠が絞られてきそうです。

 

開発企画やPM(プロジェクトマネジメント)、TM(トライアルマネージャー)の募集も堅調に推移する見込み。求人の中身を見てみると、オペレーション業務よりもサイエンスを活用した戦略立案まで扱うポジションで募集が増えてくるとみられます。

 

【製造】求人件数は横ばい

製造関連職は、安定供給の実現に向け、年間を通じて企業の採用ニーズが高い職種。求人件数は横ばいを見込みますが、採用枠としては今年も堅調に推移する見通しです。

 

特に採用が活発な後発医薬品企業やCDMOではここ1年ほど、食品や化学といった異業種からのポテンシャル採用に積極的な企業が増えていました。ただ、そうした採用ニーズは一巡しており、足元ではリーダー層となる即戦力人材を志向する企業が増えています。このほか、一部新薬メーカーで出ていた、大規模な設備投資に伴う大型採用のニーズも落ち着きつつある状況です。こうした要因から、この数年は比較的叶えやすかったキャリアアップや条件アップはやや難しくなると予想されます。

 

【MR】求人件数は横ばい

昨年夏から秋にかけて行われていた大型募集は一段落し、足元の求人件数は落ち着いています。これから春先にかけ、新薬の発売や組織の立ち上げに向けた募集が出てくるとみられ、昨年の上半期と比べると求人件数は横ばい~やや増で推移する見通しです。

 

バイオテック企業が立ち上げ期を牽引する即戦力人材の確保に動く一方、大手メーカーでは組織力の底上げを意図したポテンシャル層の採用が活発になると予想されます。スペシャリティ領域やバイオ製剤の経験がある人は条件アップを叶えやすく、未経験者にとっては、将来に向けて市場価値を高めるための挑戦に踏み出しやすい状況と言えそうです。CSOも幅広い人材に門戸を広げています。採用枠は限られるものの、広い視点で営業活動を支援するサービスに乗り出す企業もあり、MRのキャリアパスはさらに多様化していくでしょう。

 

【マーケティング】求人件数はやや減少

マーケティングの求人件数は、全体的にはやや減少していく見通し。ただ、海外バイオテックの日本進出や各社が国内導入した製品の発売といった要因で随時ニーズが出てくる職種ですので、転職市場は引き続き活発に動きそうです。

 

【メディカル】求人件数は増加

メディカル関連職の募集はこの半年、堅調に推移していく見込みです。パイプラインの進捗に伴ってMA・MSLの求人が出てくるほか、データを活用した臨床研究や疫学調査、患者団体との折衝など、各社が注力する新たなポジションで募集が活発となるでしょう。CSOでも、臨床開発の経験者や医療系有資格者を中心に採用ニーズが出てくる見込みです。

 

※※※

 

求人数は全体的に横ばいの見通しですが、研究や開発、製造では、これまで活発だったポテンシャル採用から、より高い専門性を持つ経験豊富な人材の採用へと風向きが変わりつつあります。MRもこれまで以上に一人ひとりの生産性向上が叫ばれており、より高い専門性・スキルが必要とされる状況はどの職種も変わりありません。より長期的な視点でキャリアを見つめることが一層大切になってきています。

 

そのためにお手伝いできることがあれば、Answers転職サポートまでお気軽にお問い合わせください。最新の求人動向に関する情報提供からキャリア相談まで、ご状況に応じてご支援します。

 

(コンサルタント 永田雅実/佐久間貴大)

 

2024年10月、即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」が主催する、23年度に活躍したヘッドハンターを表彰する「JAPAN HEADHUNTER AWARDS 2024」で、Answers転職サポート在籍コンサルタントが「メディカル部門 MVP」(※)を受賞しました。

 

※ビズリーチに登録する7800人以上(24年7月末時点)のヘッドハンターのうち、メディカル業界への転職支援で優秀な結果を残したヘッドハンターに贈られる賞

 

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