製薬業界の求人動向を、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
求人件数は減少
2024年10月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月から減少しました。
職種別に見ると、前月から増加したのは「製剤研究・製剤技術」(前月比8%増)や「管理薬剤師」(7%増)、「ライセンシング・事業開発」(6%増)など。一方、減少となったのは「QC・QA・監査」(21%減)や「DM/統計解析」(11%減)、「MR」(10%減)などでした。
[研究]一部新薬メーカーが計画前倒しで人材獲得に動く
研究職では、一部新薬メーカーが、同業他社の早期退職を受けて計画を前倒しして人材獲得に動いています。バイオベンチャーでも、早期退職の対象となるミドル層の採用に向けて募集年齢層を拡大するなどの動きが広がっており、求人件数には現れない形でマーケットに変化が生まれています。このほか、自社創薬に力を入れる内資系企業で非臨床研究の募集が引き続き活発です。
[開発]求人数は減少も、マーケットニーズは変わらず
開発職の求人件数は減少しましたが、全体の採用枠は先月から大きな変化はありません。異動の時期を迎え、人材の再配置のために一時的に募集を止めている企業もありますし、採用ニーズが落ち込んだわけではないでしょう。CRA(モニター)は未経験者を含めて引き続き募集が活発。メーカーでも、若手層に募集の門戸を開くケースが出てきています。
[製造]関西エリアで動き活発
製造職の採用ニーズは堅調です。特に関西エリアでは、早期退職の影響もあって転職市場の動きが活発化。採用を強化する企業もあります。これまでに比べて早く採用枠が充足するケースも出ており、関西での転職を考える場合は早めの行動がカギとなりそう。一方、関東では比較的選択肢に余裕がある状況です。
[MR]大型募集は終盤に
MRの求人件数は前月比10%減となりました。メーカー全体の採用枠には数字ほどの変化はないものの、夏ごろから大型採用を行ってきた企業の多くが今月中には募集を終える見通し。CSOも採用ニーズは堅調ですが、都心部などの人気エリアでは人員が充足しつつあり、選択肢が豊富だった転職市場に変化が出てきています。
早期退職の影響で求職者が急増していることもあり、企業側の目線も高くなっている印象。求人数自体は多いものの、2カ月前とは全く違うマーケットになっていますので、経験の棚卸しや言語化といった選考に向けた準備がより重要となってきます。
※※※
相次ぐ早期退職を受けて転職市場に変化が出てきています。影響は職種や企業によってさまざま。求職者の動きに合わせて応募や選考のハードルも変わってくるので、転職を考える場合は情報収集がこれまで以上に重要といえる状況です。
Answers転職サポートでは、求人情報から転職市場全体の最新動向まで、幅広い情報を提供しています。情報収集のひとつのチャネルとして、お気軽にご活用ください。
(コンサルタント 永田雅実/佐久間貴大)
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