GSK、抗BCMA ADCを申請/HIF-2α阻害薬ベルズチファン、VHL病関連腫瘍でも申請 など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2024年9月17日)
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AnswersNews編集部
(写真:ロイター)
GSK、抗BCMA ADCベランタマブ マホドチンを申請
グラクソ・スミスクラインは9月17日、抗BCMA抗体薬物複合体(ADC)ベランタマブ マホドチンについて、再発・難治性の多発性骨髄腫治療薬として申請したと発表した。申請したのは、ボルテゾミブとデキサメタゾンまたはポマリドミドとデキサメタゾンとの併用療法。申請の根拠とした2つの臨床第3相(P3)試験の中間結果では、標準治療と比較して無増悪生存期間を統計学的に有意に延長した。同薬は、抗BCMA抗体に細胞傷害性薬剤のアウリスタチンFを結合させたADC。抗体には、協和キリングループのバイオワからライセンスを受けたポテリジェント技術を用いている。
MSD HIF-2α阻害薬ベルズチファン、VHL病関連腫瘍でも申請
MSDは9月17日、経口低酸素誘導因子2アルファ(HIF-2α)阻害薬ベルズチファンについて、「フォン・ヒッペル・リンドウ(VHL)病関連の腫瘍」を申請したと発表した。VHL病は、VHL遺伝子の変異によって腫瘍が引き起こされる難治性の希少疾患で、国内の患者数は600~1000人と推定されている。同薬は腎細胞がんの適応でも治療薬としても今年7月に申請している。
キッセイ創製のリンザゴリクス、導出先が欧州で発売
キッセイ薬品工業は9月17日、自社創製の子宮筋腫治療薬リンザゴリクスについて、欧州の権利を持つ英セラメックスがドイツで発売したと発表した。同薬はGnRHアンタゴニスト。欧州では2022年6月に承認を取得。子宮内膜症の適応でもセラメックスがP3試験を行っている。国内ではキッセイが両適応で開発を進めている。
シスメックス、抗アミロイドβ抗体の副作用リスク予測する検査試薬を申請
シスメックスは9月17日、アルツハイマー病治療薬である抗アミロイドβ抗体の副作用リスクを予測する検査試薬を申請したと発表した。血液中のゲノムDNAからAPOE遺伝型を判定する。抗アミロイドβ抗体にはアミロイド関連画像異常(ARIA)と呼ばれる副作用があり、その発現頻度はAPOE遺伝型によって異なる。試薬の臨床性能試験は、「レケンビ」(レカネマブ)を販売するエーザイとの共同研究として行った。
サンド、ヒュミラBSの販売移管完了
サンドは9月17日、抗TNFα抗体「アダリムマブBS皮下注『FKB』」について、ヴィアトリス製薬からの販売移管が完了したと発表した。サンドコードの製品は、40mgのシリンジ製剤とペン製剤が9月18日から、20mgシリンジ製剤が同25日から出荷を開始する予定。ヴィアトリスはグローバルでバイオシミラー事業をインドのバイオコン・バイオロジクスに売却しており、サンドは同社から日本での販売権を取得した。
ツムラ、茨城工場に新棟建設…380億円投資
ツムラは9月13日、茨城工場(茨城県阿見町)に2つの新棟を建設すると発表した。生産能力を増強し、漢方薬の需要増に対応するため、中間製品であるエキス粉末を生産する棟と、原料生薬の受け入れ・保管を行う棟を新設する。建設費用は計約380億円で、工期はいずれも2027年3月末まで。