国内CAR-T細胞治療市場、30年に350億円…富士経済予測
富士経済は7月8日、CAR-T細胞治療製品の国内市場が2030年に350億円(23年比で2.0倍)になるとの予測を発表した。今後、血液がんを中心にCAR-T細胞治療が増加するのに加え、iPS細胞由来のCAR-T細胞製品の発売や対応施設の増加によって市場は拡大するとみている。遺伝子治療を含む再生医療等製品全体では30年に570億円(2.3倍)とした。このほか、第2世代抗体医薬品市場が30年に3325億円(65.2%増)、ペプチド医薬品市場が3284億円(42.8%増)と予測。二重特異性抗体や抗体薬物複合体を含む第2世代抗体医薬品では、がんを中心とする新製品の発売や適応拡大が市場を広げるとしている。
塩野義「フェトロージャ」体外診断用医薬品を発売
塩野義製薬は7月8日、グラム陰性菌感染症治療薬「フェトロージャ点滴静注用」(一般名・セフィデロコル)に対する感受性を測定するための体外診断用医薬品「塩野義製薬 MICドライプレート セフィデロコル」を発売したと発表した。臨床的診断を下すために使用できる。フェトロージャは新規のシデロフォアセファロスポリン系抗菌薬で、国内では昨年12月に発売。診断キットの発売で薬剤感受性検査体制を充実させ、フェトロージャのさらなる適正使用を目指す。
ノーベルファーマ「ラパリムス」顆粒製剤を発売
ノーベルファーマは7月8日、mTOR阻害薬「ラパリムス」(シロリムス)の顆粒製剤を発売したと発表した。適応症は「難治性脈管腫瘍および難治性脈管奇形」。今年1月、錠剤が同適応に適応拡大するとともに、同適応で顆粒製剤の剤形追加が承認されていた。顆粒製剤の薬価は0.2%1g3010.20円。ピーク時に5.1億円の販売を見込む。