MRは4％増、外資系メーカー中心に求人豊富…製造職でも募集活発｜製薬業界 今月の転職求人動向（2024年6月）

製薬業界の求人動向を、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」（運営元：株式会社クイック）の専任コンサルタントが毎月レポートします。

求人件数は増加

2024年6月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月から増加しました。

職種別に見ると、前月から増加したのは「ライセンシング・事業開発」（前月比15%増）や「製造技術」（8%増）、「QC・QA・監査」「製造」（いずれも6％増）など。一方、減少となったのは「MW（メディカルライティング）」（11%減）や「薬事」（7%減）、「マーケティング」「学術・DI」（いずれも2％減）などでした。製造職やMRを中心に募集は活発です。

[研究]複数の内資メーカーで新規募集

研究職の転職市場は堅調。複数の内資メーカーで新たな募集が出ており、前臨床研究のニーズも増えつつあります。バイオベンチャーでは、創薬支援型の企業で求人が増加。核酸医薬など、新規モダリティに関する募集が行われています。

[開発]開発企画・PMのニーズに復活の兆し

「開発企画・PM」は前月比5％増。春先から企業の採用ニーズに陰りがみえていましたが、国内外の大手企業を中心に徐々に復調してきています。

一方、「CRA（モニタ―）」の求人件数は1%減。メーカーが採用の充足に伴って募集を終えつつあるためです。ただ、CROの採用意欲は堅調。直近もグローバルCROが未経験者募集を開始するなど市場は活発に動いています。

[製造]国内メーカーで海外対応に関する募集が活発

製造職のニーズは高水準。新規求人数を見ても、ここ数カ月は特に募集が活発です。後発医薬品メーカーが複数のポジションで採用を継続しているほか、国内新薬メーカー数社が、海外向けの査察対応やCMC分析といったポジションで積極的に採用を行っています。海外の薬事規制への理解や英語力などに自信のある人にとっては、新たなチャレンジを考えやすい状況です。

[MR]外資系メーカー複数社で採用枠の大きな募集

MRの求人件数は前月比4%増。外資系メーカーで、新製品の発売や適応拡大を見据えた募集が活発に行われています。採用枠10人以上の求人も複数出ており、スポットの募集を含め求人は豊富です。

CSOのニーズも堅調。例年よりメーカー求人が活発な分、CSO側の採用ターゲットが広がる可能性もあり、新たな経験を積みたいと考えている人にとってはチャンスが広がっているといえそうです。

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ここ数カ月、内資系企業を中心に中途採用ニーズが高まってきているように感じます。この数年目立った動きのなかった準大手クラスの企業が採用意欲を見せるなど、例年と比べて求人ラインアップにも変化が見えている状況です。

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（永田雅実）