製薬業界の求人動向を、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
求人件数は減少
2024年5月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月から減少しました。
職種別に見ると、前月から増加したのは「基礎研究」(前月比5%増)と「薬理研究」(2%増)、「品質管理/分析研究」(1%増)。一方、減少となったのは「ライセンシング・事業開発」(38%減)や「マーケティング」(33%減)、「開発企画・PM」(29%減)などでした。開発職などで新規求人が少なくなっているものの、全体としては数字ほどの落ち込みはありません。
[研究]内資メーカー中心に堅調
研究職の中途採用は堅調に推移。新卒採用が一段落したこともあり、一部の内資メーカから複数の求人が出ています。中途採用計画の策定を進めている企業も見られ、来月にかけてこうした動きが続く見通しです。扱うモダリティを見てみると、ワクチンや遺伝子治療などで募集が目立っています。
[開発]CRA、メーカーで経験者層の募集活発化
「CRA(モニター)」の求人件数は前月比13%減となりましたが、数字ほどの落ち込みはありません。CROによる未経験層の募集が落ち着いた一方、メーカーで経験者の募集が活発化しています。開発企画やPM、TMなど、リード以上の職種では採用ニーズが下降気味。しばらくは、現場プレイヤーの募集が中心となるとみられます。
[製造]新薬・後発品問わず内資各社でニーズ
製造職は好調です。特に内資系メーカーが採用を進めており、直近も後発医薬品メーカーが複数ポジションで募集を始めました。内資の新薬メーカーでも、海外当局の監査に対応できる人材や、技術移管などを控え設備に精通した人材など、各社がそれぞれの背景で募集を行っています。
[MR]内資メーカーで増員募集など
大型採用は落ち着きつつありますが、MRの転職市場は活況です。複数のメーカーからパイプラインの進捗に伴う採用ニーズが出ており、直近では、ある大手内資メーカーが増員募集を開始。ピンポイントでの欠員募集も引き続き行われています。
一方、CSOの採用ニーズはゆるやかに伸びています。昨年に比べると、若手層や未経験者層を対象とする募集が目立つ印象。夏前まではこうした状況が続きそうです。
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転職市場全体としては、若手経験者層向を対象とした求人が増えている印象です。経験に応じてキャリアアップを目指せる環境が整いつつありますので、新たなチャレンジを考えている人は情報収集から始めてみてもいいかもしれません。
Answers転職サポートでは、求人情報から転職市場全体の最新動向まで、幅広い情報を提供しています。お気軽にお問い合わせください。
(コンサルタント 永田雅実)
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