
厚生労働省は2月15日、6月の薬価追補収載に向けて製薬各社が申請していた後発医薬品を承認した。初めて後発品が承認されたのは4成分。このうち複数の企業が参入するのは、MSDの筋弛緩回復薬「ブリディオン静注」のみ。残る3成分は1社単独での承認となった。
ブリディオンやクレナフィンなどにAG
今回、初めて後発品が承認されたのは、
▽筋弛緩回復薬「ブリディオン静注」(一般名・スガマデクスナトリウム、MSD)
▽爪白癬治療薬「クレナフィン爪外用液」(エフィナコナゾール、科研製薬)
▽緑内障・高眼圧症治療薬「グラナテック点眼液」(リパスジル塩酸塩水和物、興和)
▽月経困難症治療薬「ジェミーナ配合錠」(レボノルゲストレル/エチニルエストラジオール、ノーベルファーマ)
――の4成分。
ブリディオンの後発品は▽丸石製薬▽沢井製薬▽ヴィアトリス製薬▽ニプロ▽バクスター▽富士製薬工業▽サンド――の7社が承認を取得。丸石製薬はMSDから許諾を受けたオーソライズド・ジェネリック(AG)だと発表した。
クレナフィンは科研製薬の子会社・科研ファルマが、グラナテックは興和の子会社・興和AGファーマが承認を取得しており、いずれもAGとみられる。ジェミーナの後発品(統一ブランド名「レボエチ配合錠」)はあすか製薬が承認を取得した。
特許係争の「ノベルジン」沢井が顆粒剤の承認取得、AGも
昨年12月に先行してAGが薬価収載されたパーキンソン病治療薬「トレリーフOD錠」(ゾニサミド)は、14社が後発品の承認を取得。AGの製造販売元である住友ファーマプロモは今月20日の発売を予定している。
ノーベルファーマが特許侵害で沢井を訴えているウィルソン病/低亜鉛血症治療薬「ノベルジン」(酢酸亜鉛水和物)では、沢井とダイトが新たに顆粒剤の承認を取得。ダイトの後発品はAGとなる。
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