MRの求人件数は8%増、転職市場は動き活発｜製薬業界 今月の求人動向（2024年1月）

製薬業界の求人動向を、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」（運営元：株式会社クイック）の専任コンサルタントが毎月レポートします。

求人件数は減少も採用意欲は堅調

2024年1月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月から減少しました。

職種別に見ると、前月から増加したのは「MR」（前月比8%増）や「品質保証/CMC薬事」（3%増）、「生産技術」（2%増）など。一方、減少となったのは「学術・DI」（11%減）、「MA・MSL」（9%減）、「MW（メディカルライティング）」（8%減）などでした。求人件数が減少した職種を含め、企業の採用意欲は引き続き堅調です。

[研究]核酸医薬の領域にニーズ

研究職の求人件数は前月から減少しましたが、バイオベンチャーを中心に核酸医薬の領域でニーズが増えています。新薬メーカーもバイオ医薬品のプロセス開発で募集を実施。化学メーカーからも新たな求人が出ています。

[開発]一部内資CROで未経験モニターの募集終了

「開発企画・PM」の求人件数は前月比1%増。国内外の大手企業でグローバル品目のマネジメントに関する求人が出ています。珍しいところでは、ニッチ領域に強みを持つ国内中堅メーカーで人員増強を目的とした募集が行われています。

「CRA」は4％減。一部の内資系CROでは、今期の採用は確保できたとして未経験モニターの募集を終える企業も出てきており、この春の転職を目指す場合は早めに動くことが大切です。

[製造]「品質保証」管理職クラスの募集が活発

製造職のニーズは堅調に推移しています。前月比3%増となった「品質保証/CMC薬事」では、工場長やマネージャーといった管理職クラスに対するニーズが目立ちます。求人の中身を詳しく見てみると、内資系メーカーは次世代リーダー層の採用を志向している一方、アウトソーシング企業や外資系メーカーは即戦力を求める傾向にあります。

[MR]市場は活況続く

MRの転職市場は、メーカー、CSOとも引き続き活況です。メーカーではスペシャリティから後発医薬品まで幅広い領域で募集が行われており、外資系企業だけでなく、内資系企業の求人も増えている印象。エリアの希望も叶いやすい状況です。

1月の後半から２月にかけては、例年、外資系企業の新規求人が出てくる時期となります。転職を考えている場合は、特に情報収集に力をいれるとよいでしょう。

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（コンサルタント　佐久間貴大）