製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
求人件数は前月から微減
2023年11月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月からわずかに減少しました。
職種別に見ると、前月から増加したのは「生産技術」(前月比8%増)や「薬理研究」(6%増)、「前臨床研究」(4%増)など。一方、減少となったのは「MA・MSL」(8%減)や「製造技術」「薬事」(3%減)などでした。
[研究職]複数ポジションで募集を行う内資メーカーも
新規の求人は内資系のメーカーが中心。基礎研究やプロセス研究にニーズがあると見られ、複数のポジションで募集を行う企業も出ています。再生医療を中心に、バイオベンチャーの採用意欲も堅調です。前臨床研究では、新薬メーカーやバイオベンチャーだけでなく、化学メーカーから動物薬メーカー、アウトソーシング企業まで幅広い業種でニーズが出ています。
[開発職]未経験モニターの募集が再び活発化
開発企画・PMは、外資系の大手メーカーを中心にニーズが出ています。一部のバイオベンチャーでは、医療ソフトウェアに関連する募集も行われています。一方、CRAでは未経験モニターの採用が再び盛り上がってきました。とある外資系CROが採用計画の見直しに伴って採用を再開したためで、市場としても活発な状況が続く見通しです。
[製造職]大手から準大手の内資メーカーでニーズ
品質管理では、大手から準大手の内資系新薬メーカーの採用意欲が高水準。新規求人の中身を見てみると、ワクチンやバイオ製剤の経験を求める求人のほか、品管業務のDX化に関わるポジションでも募集が出ています。このほか、生産立ち上げや設備保全といった生産技術関連の求人も増えています。
[MR] メーカーで十数人枠の募集が開始
求人件数は前月比3%減ですが、募集人数は増えている感触で、MRの転職市場は堅調です。メーカーでは新たに十数人枠の募集が開始されたほか、スポットの募集も活発。勤務地にこだわりがなければ、領域未経験でも挑戦できるスペシャリティ領域の求人も出ています。CSOでも積極採用が続いています。
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転職市場全体は堅調に推移しており、企業の採用意欲は年末にかけて現在の水準が続く見通し。例年でいえば、年始以降は企業側の採用の目線が高くなるため、転職活動に苦戦しやすい時期になります。来年の春ごろの転職を考えているなら、早めに活動を始めてもよいかもしれません。
Answers転職サポートでは、求人情報から転職市場の最新動向まで、幅広く情報を提供しています。転職を考えている方はもちろん、まずは情報収集からという方も、お気軽にお問い合わせください。
(コンサルタント 佐久間貴大)
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