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MSD、ジャヌビア後発品承認の沢井製薬を特許侵害で提訴|製薬業界きょうのニュースまとめ(2023年10月26日)

更新日

 

MSD「ジャヌビア」後発品承認の沢井を提訴

MSDは10月26日、同社のDPP4阻害薬「ジャヌビア」(一般名・シタグリプチンリン酸塩水和物)の後発医薬品の承認を取得したサワイグループホールディングス傘下のメディサ新薬と沢井製薬を相手取り、東京地裁に特許侵害訴訟を起こしたと発表した。MSDは後発品がジャヌビアの物質特許を侵害していると主張している。メディサ新薬は今年8月、ジャヌビアの後発品として「シタグリプチン錠『サワイ』」(シタグリプチンリン酸塩)の承認を取得した。MSDは「日本でシタグリプチンの後発品の承認を取得したと報道されている後発品企業との間にライセンス契約や許諾は存在しない。ジャヌビアのすべての剤形のさまざまな側面をカバーする単数または複数の特許が有効であると確信している」とコメントした。

 

シミックHD、浜松ファーマリサーチを買収

シミックホールディングス(HD)は10月26日、非臨床薬効薬理試験の受託事業を手掛ける浜松ファーマリサーチ(浜松市)の全株式を取得し、子会社化すると発表した。浜松ファーマリサーチはサルのオリジナル病態モデルを使った事業を展開している。シミックHDは、傘下の非臨床CROシミックファーマサイエンスと浜松ファーマリサーチを連携させることで、国内外でニーズが高まるサルを使った創薬支援サービスを強化。非臨床受託事業を拡大する。

 

ペプチドリーム 共同研究のPD-L1阻害ペプチド、ブリストルが開発打ち切り

ペプチドリームは10月26日、米ブリストル・マイヤーズ・スクイブとの共同研究で同定したPD-L1阻害ペプチドについて、同社から臨床第2相(P2)試験以降の開発は行わないとの通知を受けたと発表した。「他プログラムとの優先順位付けの観点」が理由で、安全性に関する懸念によるものではないという。現在実施中のP1試験は予定通り今年11月に終了し、24年前半に結果がまとまる見込み。ペプチドリームはブリストルからの報告書を確認した上で、開発継続の可能性を検討する。

 

決算

武田薬品工業(2023年4~9月期、10月26日発表)

▽売上収益2兆1017億700万円(前年同期比6.4%増)▽営業利益1192億3000万円(53.2%減)▽税引前利益390億5300万円(82.3%減)▽四半期利益414億3600万円(75.2%減)。一部製品が後発医薬品の参入や競争激化の影響を受けたオンコロジーを除く主要領域が好調で、円安も売り上げを押し上げた。一方、営業利益は「アロフィセル」のP3試験の主要評価項目未達や「EXKIVITY」の販売・開発中止に伴う減損損失を計上したことで大幅な減益となった。円安と減損損失の計上を踏まえ、24年3月期の業績予想は売上収益3兆9800億円(従来予想比1400億円増)、営業利益2250億円(1240億円減)に修正した。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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