製薬業界 きょうのニュースまとめ読み（2023年6月28日）

サワイGHD、トラストファーマテックから「一貫製造品」初出荷

サワイグループホールディングス（HD）は6月28日、小林化工の工場を買収して昨年4月に事業を開始した子会社トラストファーマテックが、秤量から包装までの工程を自社工場で行った「一貫製造品」を初めて出荷したと発表した。初の一貫製造品となったのは、高尿酸血症治療薬「アロプリノール錠100mg『サワイ』」。同社の蓮尾俊也社長は「さらに努力を積み重ね、社会から真のトラストを得られる企業を目指す」とコメントしている。

ノイルイミューン、東証グロースに上場

ノイルイミューン・バイオテックが6月28日、東証グロース市場に上場した。初値は695円と公開価格740円を6.1%下回り、一時775円まで値を上げたものの、最終的に715円でこの日の取引を終えた。同社は国立がん研究センターと山口大発のバイオベンチャーで、CAR-T細胞療法の研究開発を行っている。当初は今年3月29日の上場を予定していたが、株式市場の動向を踏まえて延期していた。上場に伴って開示した2023年12月期の業績予想は、事業収益3億1900万円（前期比49.0%減）、営業利益15億3500万円の赤字（前期は2億6900万円の赤字）。

リプロセル、慶応大と共同研究…腫瘍浸潤リンパ球の製造受託

リプロセルは6月28日、慶応大と腫瘍浸潤リンパ球（TIL）の製造法の技術移転に関する共同研究契約を結んだと発表した。同大が先進医療として行う子宮頸がんに対するTIL療法の臨床試験で、TILの製造を受託する。TILの培養には高度な技術が必要で、実施可能な施設は世界でも10施設程度にとどまるという。リプロセルはTILの製造に関する技術移転を受け、細胞加工を行う。