製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
求人件数は前月から微増
2023年5月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月からわずかに増加しました。
職種別に見ると、前月から増加したのは「基礎研究」「PV・PMS」(いずれも前月比11%増)、「開発企画・PM」(6%増)、「MR」「製造」(いずれも5%増)など。一方、減少となったのは「薬事」(11%減)や「MW(メディカルライティング)」「管理薬剤師」(いずれも6%減)などでした。
[研究職]大手メーカー中心にニーズ拡大
研究職の求人は全体的に好調に推移しています。社内異動や新入社員の配属が一段落した大手メーカーを中心に中途採用のニーズが拡大しているためで、複数のポジションで募集を行う企業も出ています。アカデミア発の創薬ベンチャーからの求人件数も伸びています。
[開発職]CRO、第二新卒や未経験者対象の募集活発
前月比6%増となった「開発企画・PM」は、外資系大手製薬企業を中心に新規の募集が行われており、ニーズは堅調です。
「CRA」は2%減となりましたが、市場のトレンドに大きな変化は見られません。CROでは、今年も第二新卒や未経験者を対象とする募集が活発。こうした求人では、応募前のカジュアル面談を受け付ける企業も増えています。
[製造職]品質管理で細胞製造の募集が増加
製造職の求人件数は全体的に減少しましたが、引き続き国内の大手から準大手の企業を中心に新規の募集が出ています。品質管理では、再生医療やバイオ原薬などの製造受託を行うCMOや、細胞加工施設(CPC)を持つベンチャー企業からの求人が増えてきており、アカデミア出身者を含めて広く細胞培養経験者を対象とした募集が行われています。
製剤研究・製剤技術、製造技術は国内大手で募集が活発。新薬メーカーでの専門的な経験を求める傾向はあるものの、工業化などであれば後発医薬品メーカーからのキャリアチェンジも考えられそうです。
[MR]外資系メーカーで大型募集
MRは前月から5%増となりました。組織の立ち上げや新薬の発売に伴って外資系企業が採用枠の大きい募集を行っています。ここ数年で最も活況だった昨年ほどではないものの、今年度も大型の採用が出てくる見込みで、市場は活発化しそうです。CSOは前月並みで推移しています。
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転職市場全体としては大きな変化はないものの、国内外の大手企業で新規の募集が増えています。Answers転職サポートでは、求人情報から転職市場の最新動向まで、幅広く情報を提供しています。転職を考えている方はもちろん、まずは情報収集からという方も、お問い合わせください。
(コンサルタント 佐久間貴大)
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