製造や研究で再生医療関連のニーズ拡大…MRは採用一巡で求人減少｜製薬業界 転職市場トレンド（2023月3月）

製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」（運営元：株式会社クイック）の専任コンサルタントが毎月レポートします。

求人件数は前月から減少

2023年3月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月からわずかに減少しました。

職種別に見ると、前月から増加したのは「MA・MSL」（前月比5%増）や「MW（メディカルライティング）」「生産技術」「マーケティング」（いずれも3%増）など。一方、減少となったのは「MR」（14%減）や「薬理研究」「管理薬剤師」（いずれも8%減）、「学術・DI」（7%減）などでした。

［研究職］バイオベンチャーでCMC関連の募集

新薬メーカーの研究職求人はバイオインフォマティクス関連のものが中心。それ以外では、再生医療を手掛ける企業から採用ニーズが出てきており、バイオベンチャーでは工業化に向けたCMC系の求人が増えつつあります。

［開発職］未経験者含め採用活発

開発職では、大手CROを中心にモニターの募集が活発。未経験を含め、若手の採用に意欲的な企業が多くなっています。特に、看護師や薬剤師などの資格を持つ人にとっては、転職しやすい状況が続いていると言えます。

［製造職］品質管理・品質保証中心にニーズは堅調

製造職の求人件数は前月から減少したものの、品質管理・品質保証を中心にニーズは堅調です。特に、再生医療等製品を開発する企業や、受託製造を手掛ける企業からの募集が目立ちます。こうした求人の中には、もともと再生医療領域の経験を持つ即戦力人材を対象としていたのを、バイオ医薬品の経験者に対象を広げているものもあり、以前より門戸が広がっている印象です。

新薬メーカーや後発医薬品メーカーの募集も活発。海外展開を志向する企業では、海外の規制に詳しい人材を求める傾向も強まっています。

［MR］メーカー求人はスポット中心

MRは、一部の大型採用やスポット採用が募集を終えたことで、前月比14%減となりました。外資系メーカーを中心にスポットの新規求人も出ていますが、一時期に比べると市場にも落ち着きが見られます。ただ、今後は再び採用が活発化し、市場も活気づきそうです。

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製造や研究で再生医療関連の求人が増えています。市場にも人材が増えている印象ですが、バイオ系の人材にも門戸を広げる企業も多く、新たな経験を積みたい人にとっても、すでに経験を持つ人にとってもチャンスが広がっているといえそうです。

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（コンサルタント　佐久間貴大）